独立行政法人 情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA/ISEC)は2月18日、マイクロソフトが2月11日に発表したInternet Explorer 7に遠隔地からコードを実行される脆弱性について、注意喚起した。
Internet Explorer 7には、遠隔地からコードを実行される脆弱性(MS09-002)が存在する。具体的には、「初期化されていないメモリの破損の脆弱性(CVE-2009-0075)」および「カスケードスタイルシート(CSS)処理のメモリ破損の脆弱性(CVE-2009-0076)」の2点が公表されている。
これらの脆弱性が悪用されると、悪意ある攻撃者が巧妙に細工したウェブサイトをユーザーが閲覧することで、遠隔地からコードを実行される可能性がある。ユーザーが管理者ユーザー権限でログインしている場合、攻撃者がこの脆弱性を悪用し、コンピュータを遠隔から完全に制御する可能性がある。
すでに、「CVE-2009-0075」の脆弱性を悪用する攻撃が国内で複数確認されていることから、IPA/ISECではユーザーに対して至急、「Windows Update」または個別の修正プログラムにより脆弱性を解消するよう呼びかけている。マイクロソフトからは「Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新プログラム (961260)」として修正プログラムが公開されている。なお、この影響を受けるのはInternet Explorer 7のみで、バージョン5および6は影響を受けない。