Microsoftは米国時間4月2日、「PowerPoint」にあるパッチ対応されていない脆弱性を標的とした攻撃が開始されたことを警告した。
この脆弱性は、「Microsoft Office 2000 SP3」「同2002 SP3」「同2003 SP3」に影響を与え、攻撃用に用意されたPowerPointファイルをユーザーが開くことで悪用される。そのファイルを開くと、PowerPointはメモリ内の不正なオブジェクトにアクセスする。そして、攻撃者はシステム上のコードをリモートから実行できるようになる。
セキュリティ勧告でMicrosoftは、攻撃について、現在のところ広範囲なものではないが、特定の対象に影響を及ぼすようになっていることを述べている。
「特別に細工されたPowerPointファイルをユーザーが開いた場合、リモートでコードが実行される可能性のあるMicrosoft Office PowerPointに存在する脆弱性が新たに報告されました。Microsoftは現在この脆弱性について調査中です」とセキュリティ勧告には書かれており、「現時点で、Microsoftはこの脆弱性を悪用しようとする限定的な標的型攻撃のみを確認しています」と述べている。
このPowerPointの問題に対する修正は現在、用意されていないが、Microsoftは、月例パッチスケジュール外で修正をリリースする可能性があることを述べている。同社からは回避策として、信頼できない送信者からのファイルは開かない、信頼できないファイルを開く場合は「Microsoft Office Isolated Conversion Environment(MOICE)」を使用する、「Microsoft Office File Block」ポリシーを使ってOffice 2003以前のドキュメントを開くことを制限する、ことが推奨されている。
MicrosoftがPowerPointの主要なパッチを最後にリリースしたのは8月になる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ