サーバおよびソフトウェア大手のSun Microsystemsが主催する開発者向けカンファレンス「2007 JavaOne Conference」が米国時間5月8日、サンフランシスコで開幕した。Sunの幹部らは、Javaのあるバージョンを電話会社に販売したいとの考えを示した。このJavaの導入により、世界中のコンピュータからネットワークへの接続が可能になるという。
Sunの最高経営責任者(CEO)Jonathan Schwartz氏は記者会見で、「Javaは、インターネットを世界各地に普及させる上で中心的な役割を担うだろう」と述べ、「(Javaは)デジタルデバイド(情報格差)の解消を目的とした端末の開発に必要なソフトウェアになる」と付け加えた。同氏は、JavaOneで行った簡潔なスピーチの中で、Javaを搭載した携帯電話の販売価格が1台当たり30〜50ドルになるとの見通しを示した。
この価格は、非営利法人One Laptop Per Child(OLPC)がノートPCの価格として2008年内の実現を目指している100ドルを大幅に下回る。OLPCの取り組みは当初、マサチューセッツ工科大学メディアラボ(MIT Media Lab)で始まったが、現在は独立した取り組みとして、Linuxを搭載し、無線接続が可能な使いやすい端末の開発が行われている。
ただ、Schwartz氏によると、Sunが独自に携帯電話を開発することはないという。その代わりに、同社は複数の携帯電話メーカーと提携を結び、それらのメーカーに直接顧客の対応に当たってもらう考えだ。「携帯電話メーカーと顧客の間に割って入るつもりはない」(Schwartz氏)
このSunの構想の鍵を握るのが「Java FX Mobile」と呼ばれる技術だ。Java FX Mobileは、主にSavaJeと呼ばれる小規模企業から取得した技術を基礎としている。Sunは4月にSavaJeを買収した。Sunは長年、他社にライセンスするための技術としてJavaを開発してきたが、Java FX Mobileソフトウェアはあくまで販売用のプロダクトだ。
「Javaの生みの親」として知られるJames Gosling氏によると、Java FX Mobileは小型端末向けだが、そのJavaインターフェースは、標準的なPCに搭載されるJava Standard Edition(SE)に最もよく似ているという。しかしJava FX Mobileは、一般に広く普及している携帯電話向けのMobile Internet Device Platform(MIDP)用に開発された多くのJavaアプリケーションを実行させることも可能だ。MIDPは、よりコンパクトなJava Micro Edition(ME)を基礎としている。
Sunは1995年にJavaを発表して以来、大金を投じたJavaソフトウェアで利益を上げようと取り組んできた。Java FX Mobileは、そのSunの長年の取り組みの新しい、より直接的な局面の先駆けといえる。これまでSunは、Javaで間接的に利益を上げてきたといえるだろう。例えば、同社はJavaのおかげで、一部の分野でMicrosoftを寄せ付けず、プログラマーたちのSunへの関心を維持し、さらにサーバを購入する必要がある顧客にアプローチするきっかけをつかんだ。しかし、サーバ上でソフトウェアを実行するためのJava製品を企業に販売することによって最も利益をあげたのは、Sunではなく、IBM、Oracle、BEA Systemsといった企業だった。
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