ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は8月10日、BSAメンバー企業と過去に和解していた沖縄県所在のコンピュータスクール経営会社(パソコンスクールA)が、前回の和解以降にもビジネスソフトウェアの著作権を侵害していた問題で、7月9日付けで那覇簡易裁判所において正規小売価格の2倍の損害賠償を認める調停が成立したと発表した。
パソコンスクールAは、Microsoft Officeなどを違法コピーし使用していたとして、2001年2月にマイクロソフトらとの間で和解契約を締結していた。しかし、その後もスクール内での違法コピーを指摘する通報がBSAに寄せられたため、2006年3月にアドビ システムズとマイクロソフトがスクールに対し代理人を通じて調査報告を求めていた。BSAによれば、パソコンスクールAから的確な回答が得られないまま連絡が途絶えたため、調停申し立てがなされたという。
BSA日本担当事務局長である松尾早苗氏は、「和解済み企業は、違法コピーの一掃と体質改善を約束していたはずであり、それが遵守されず再発していたことは非常に残念。BSAは、適切なライセンス管理を行っている正規ユーザー保護のためにも、違法コピーソフトを使用または放置する企業に対しては、引き続き法的手続も視野に入れた権利行使を支援していく」と述べている。