メッセージラボ、SMB向けにSaaS型セキュリティソリューションを強化

藤本京子(編集部)

2009-10-06 19:48

 米Symantecのホステッドサービスグループであるメッセージラボ ジャパンは10月6日、日本の中小企業(SMB)に向けたサービスを強化すると発表した。これに伴い、同社の提供するSaaS型セキュリティソリューションの管理画面を日本語化した。

 MessageLabsは英国で1995年に創業し、1999年に世界で初めてSaaS型のアンチウイルスサービスを提供開始した。2008年にSymantecに買収され、現在はSymantecの100%子会社として事業を行っている。世界で2万1000社、850万人以上のユーザーが同社のサービスを利用しており、日本においても大手企業を含む約250社、28万人にサービスを提供している。

山本氏メッセージラボ ジャパン カントリーマネージャーの山本誠治氏

 メッセージラボ ジャパン カントリーマネージャーの山本誠治氏は、2009年9月のメッセージラボ インテリジェンスレポートから「日本では全メールの89.4%がスパムとの調査結果が出ており、グローバルの86.4%という値を超えている」と述べる。日本でもより強固な対策が必要だとして、「管理画面が日本語対応となったのを機に当社サービスをSMBにも積極的に展開する」とした。

 今回日本語対応となったサービスは、マルウェアやスパムを阻止し不適切なコンテンツをブロックする「メッセージラボ ホステッドメールセキュリティ」、ウェブ上のマルウェア対策と、社内ポリシーに合致しないウェブの使用を防ぐ「メッセージラボ ホステッドWebセキュリティ」、メールでの機密情報のやりとりをインターネット上で安全に行う「メッセージラボ ホステッドメールエンクリプション」だ。日本語化は、Symantecのローカライゼーションチームが担当した。

 海外では、同社のサービスがSMB市場にも幅広く浸透しているという。MessageLabs Australasia アジアパシフィック&ジャパン担当 シニアマーケティングディレクターのAndrew Antal氏はその要因について、「オンライン広告やテレマーケティング、セミナーなどを通じて直接SMBに販売していたことと、大企業の事例をうまくSMBに伝えられたことが大きい。SMBでは、大企業の事例に信頼性を見いだす傾向があるためだ。また、競合企業はサポートをアウトソースするところもあるが、我々は常に顧客に近い場所でサポートしていた」と話す。

 山本氏によると、これまでメッセージラボ ジャパンではSMBに対する販売体制が整っていなかったが、「セールスとマーケティングの担当者を配置したほか、シマンテックのパートナーも含めSMBに強いパートナーとも連携する」という。また、日本語によるテクニカルサポートも提供するとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    ランサムウェアが企業防衛の常識を変えた!被害防止のために今すぐ実践すべき「3つの対策」とは

  2. セキュリティ

    「侵入ではなくログインされる」脅威が急増、再構築が求められるアイデンティティ保護戦略とは

  3. モバイル

    デバイス管理でゼロトラストを実現、急成長したスタートアップが選択したMDMツール

  4. ビジネスアプリケーション

    三菱電機が挑む「組織横断価値創出」変革。既存システムを活かし、開発を加速するデータ連携の最適解

  5. セキュリティ

    ゼロトラスト時代だからこそ改めて考えたい、セキュリティの基本原則「多層防御」アプローチ

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]