まもなく公開される予定の「Firefox 4 beta 9」がIndexed Database API(IndexedDB)と呼ばれる技術をサポートする予定だ。IndexedDBはオフラインでのデータストレージをはじめ、ブラウザの動くPC上の情報を使うさまざまなタスクに役立つ、データベースインターフェースとしての役割を果たす。
Firefox向けのIndexedDBを開発するBen Turner氏はブログ投稿で次のように述べている。「IndexedDBによりウェブアプリケーションがローカルシステム上に大量のデータを(もちろんユーザーの明示的な許可の下で)保存し、その後のオフラインでのデータ抽出を迅速化する。将来、ウェブメールやテレビの番組情報、オンラインショッピングの履歴に、あたかもオンライン接続しているかのような感覚でオフラインアクセスできるようになる」
Firefox 4 beta 9は開発が済み、現在はテストが行われている。公開はまもなくの予定。現段階ではその後beta 10、リリース候補版を提供し、2月に正式版のFirefox 4を公開する予定だという。
「Web SQL」と呼ばれる技術との競合が懸念される中、Oracleのエンジニアが開発したIndexed DBはMozillaとMicrosoftから支持されてきた。Web SQLはAppleのSafari、GoogleのChrome、Operaで利用されていたが、World Wide Web Consortium(W3C)が仕様策定を断念している。データベースへの問い合わせに利用するSQL技術はプログラマーの間で一般的に知られているが、Web SQLの標準化が実現しなかった背景には、同技術が標準インタフェースでなく「SQLite」を採用しようとしていたことがある。
GoogleはChromeをIndexedDBに対応させる開発を進めており、Microsoftも標準化が一段落したら、この流れに追随するものと思われる。Microsoftは現在、開発者に向けてInternet Explorer用のエクステンションを試験的に公開している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。