JavaScriptプログラミングの発展と見るべきか肥大と見るべきか――JavaScriptで利用可能なDIコンテナ(IoCコンテナ)が登場した。squirrel-iocおよびcontainerjsはともにGoogle Codeでホスティングされるオープンソースのソフトウェアライブラリでオブジェクト間の結合を弱くし、再利用性などを高めるDI(Dependency Injection)およびIoC(Inversion of control)と呼ばれるプログラミング手法を助けるものだ。
Ajaxなどの流行により、Webアプリケーションにおいて複雑なJavaScriptプログラミングが行われるようになってる。インターフェースのなかに、ロジック・コントローラー・フロントエンドという3層をさらに作ることも多々ある。こうした状況においては各層の間で依存関係が複雑になりがちだ。
DIもしくはIoCと呼ばれるプログラミング手法はこうした問題を解決するためのもので、JavaにおけるSpring Application Frameworkなどが有名。
squirrel-iocとcontainerjsはJavaScriptのためのDIコンテナだ。ともに発展途上のため本格的に使用できるものではないかもしれないが、JavaScriptプログラミングの変遷を表すものとして興味深い。
ただ、DIは本来Javaのような静的言語のためのもので、JavaScriptのような動的言語への適用の有効性には疑問も生まれる。例えばRubyのためのDIコンテナであるCoplandやNeedleの作者は、あとになって「(動的言語である)RubyにはDIなど不要だった」と語っている。
JavaScriptにDIは必要なのか、皆さんならどう考えるだろうか?