MicrosoftのExternal Research Teamは3月に、マルチコアコンピューティングの研究プロジェクトのための「提案依頼書(RFP)」を出していた。米国時間7月28日、毎年恒例のResearch Faculty Summitが開催した日に、Microsoftはこの寄付金をどこで何に費やすかを発表した。
「Safe and Scalable Multicore Computing RFP」にMicrosoftが割り当てた150万ドルは、7つの大学による研究プロジェクトが分かち合うことになる。Microsoftによると、同RFPは「コンピュータ構造、オペレーティングシステム、ランタイム、コンパイラ、そしてアプリケーションの関係を再考するマルチコアソフトウェアにおける大胆かつ重要な研究を促進し、可能とする」ことを意図しているという。
Microsoftは他の多くのITリーダーと同様に、自社の時間とお金の多くを、多様なパラレルプロセッシングの進展により、マルチコア/メニーコアのコンピューティングへの移行を容易にするために投じている。今週のResearch Faculty SummitでMicrosoftの並列コンピューティングプラットフォームチームは、「.Net Framework」へのParallel Extentionsや「Parallel Language Integrated Query(PLINQ)」などの作業の一部を発表する予定である。MicrosoftとIntelのUniversal Parallel Computing Research Centerもまた、本カンファレンスにおいて研究アジェンダを発表する予定である。
Microsoftはマルチコアに関してレドモンド以外ではどこに投資しているのか?以下が前述のマルチコアRFPの下で資金を提供されているプロジェクトである:
Sensible Transactional Memory via Dynamic Public or Private Memory
ワシントン大学のDan Grossman氏:「トランザクションを現代のプログラミング言語のデザインと遂行に統合することは驚くほど難しい。本研究の大きな目標は、言語意味論、コンパイラ、ランタイムシステム、そしてパフォーマンス評価における作業を通してこのような困難を取り除くことである。」
Supporting Scalable Multicore Systems Through Runtime Adaptation
ヴァージニア大学Kim Hazelwood氏:「本Paradox Compiler Projectは、静的解析とコンパイラが挿入されたヒントや憶測の独自の組み合わせに、ダイナミックなランタイム適合を合わせたものを通して、マルチコアとメニーコアのシステムで効率的に実行できる拡張可能なソフトウェアを構築する手段を開発することを目的としている。本研究ではこのParadoxシステムの『Runtime Adaptation』の部分に注力する予定である。」
Language and Runtime Support for Safe and Scalable Programs
パデュー大学のAntony Hosking氏、Jan Vitek氏、Suresh Jagannathan氏、そしてAnanth Grama氏:「拡張可能なパフォーマンスを確保しながら安全なアプリケーションを開発するプログラマーの労力を節減するために、必要に応じて、レイヤー間のサポートとともに、ソフトウェアスタックの各レイヤーの並行処理を伝達、管理することは重要な課題である。本チームはトランザクションベースのアプローチを使用したアプリケーションのパフォーマンスとプログラミング可能性を抜本的に強化するような新種の構成概念を開発する。」
Geospatial-based Resource Modeling and Management in Multi- and Manycore Era
フロリダ大学、Tao Li氏:「マルチコアパフォーマンスがコア数の増加に対応できるように確保するため、革新的なプロセッサ構造(例:分散共有キャッシュ、オンチップネットワーク)がハードウェアデザインにおいてますます配備されるようになっている。本チームは地理空間ベースのオンチップリソース利用分析、管理、最適化のための新種の技術を探索する。」
Reliable and Efficient Concurrent Object-Oriented Programs (RECOOP)
スイス連邦工科大学チューリッヒ校、Bertrand Meyer氏:「本プロジェクトの目標は、並列コンピュテーションにおけるシンプルオブジェクト指向プログラミング(SCOOP)モデルにはじまり、実用的な形式意味論と証明メカニズムを開発することで、プログラマーが並列プログラムについて抽象的に推論し、これらのプログラムの形式的特性の証明を可能とすることである。」
Runtime Packaging of Fine-Grained Parallelism and Locality
ブリガムヤング大学、David Penry氏:「拡張可能なマルチコア環境には優れたパフォーマンスを達成するためにきめ細かいパラレリズムの利用が必要とされる…。現在のパッケージングアルゴリズムはいくつかの制約を受けている。研究者らは、パラレリズムとローカリティの両方を考慮し、クリティカルセクションを認識し、ランタイム環境が変化すれば再実行することが可能で、ランタイムフィードバックを取り入れることができて、大いに拡張可能であるような、新たなパッケージングアルゴリズムを開発する。」
Multicore-Optimal Divide-and-Conquer Programming
イエール大学、Paul Hudak氏:「分割統治(Divide and conquer)は、並列アルゴリズムを特定するための自然で表現豊か、そして効率的なモデルである。本チームは分割統治を、もっとポピュラーなマップのように、DCと呼ばれる代数関数形式として位置づけ、関数形式を削減し、スキャンする。DCはそのようなものとして、もっとポピュラーな形式を包含し、そのモジュール方式は多様な問題と構造的詳細への応用を可能とする。」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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