Microsoftは今秋に予定されている2つのITカンファレンスにおいて「Windows 7」について公に語り、披露する予定である。しかしこれは必ずしもWindowsチームがこの会合で実物を配布することを意味するわけではない。
ほかの多くのMicrosoftウォッチャー、開発者、顧客と同様に、筆者はMicrosoftが10月終わりのProfessional Developers Conference(PDC)の参加者に――あるいは遅くとも11月初めに予定されているWindows Hardware Engineering Conference(WinHEC)において――Windows 7の初期ビルドを提供すると予想していた。しかし匿名を希望する人物から筆者が受け取った新情報によると、MicrosoftはWindows 7の「Beta 1」を12月半ばまでは提供しない計画であるという。
選定されたテスターによる小規模なグループはすでに、Windows 7ビルドを手に入れている。Microsoftは2つのM(「Milestone」)として指定されたWindows 7ビルド(M1とM2)とともに、多様な暫定アップデートを選定された顧客とパートナーにリリースした。彼らは秘密厳守を誓約させられている。そしてWindowsクライアントチームはM3の最後の仕上げにかかっている最中であると聞いている。
しかしBeta 1はどうか?MicrosoftのWindows 7に関するスケジュールの内情に通じていると主張する人々によると、今のところ、クリスマスの1週間前になるまでは、Microsoftがそのコードをテスターにリリースすることはなさそうだ。
プレベータ版のようなもの――Community Technology Preview(CTP)ビルドのようなもの――はないのだろうか?現在内部ビルドを定期的に提供されているテスターよりも、もっと広範なプライベートテスターに提供されるようなものだ。筆者が話をした顧客やパートナーのだれも、これについてはっきりしたことは知らないようだ。しかしコンセンサスは、Windows 7の機能が完全またはほぼ完全に近くなるまでは、MicrosoftがWindows 7ビルドをもっと広範に配布することは期待できないというものである。
米国時間9月10日、Microsoftはある時点でConnectサイトをWindows 7テスターの登録に利用する予定であることを認めた。Windows Customer Engineering機能チームのプログラムマネージャーを務めるChristina Storm氏による、Windows 7 Engineeringブログの記事から以下の通りだ:
「Windows 7のベータ版をリリースする際には、この(Windows Feedbackの)パネルからもフィードバックを収集し、Windows 7のベータ版ユーザーの参加を募集する予定です。現在のところ、Microsoftの標準的な方法で、http://connect.microsoft.com.に、ベータの登録を呼びかける計画です。引き続きご注目ください!」
もし本当にMicrosoftが12月半ばにWindows 7のBeta 1をリリースする予定なら、それは同社が公式なベータ版を開始してから1年足らずでWindows 7の最終ビルドを提供するよう目指していることを意味する。(以前に指摘したとおり、Microsoftは公でもプライベートでも、2009年終わりがWindows 7の出荷目標日であると述べている。「遅れているとは言わせない」範囲となる日程は、引き続き2010年初めだ。)
1年も継続しない(Microsoftが「メジャーな」Windowsリリースと呼んでいる製品の)ベータ版というのは先例のないことなのか?実はそうでもない。かなり確定された製品のベータ版が短期間にとどまることは、Officeチームにとっては珍しいことではないと、現在のWindowsエンジニアリングのトップを務めるSteven Sinofsky氏は述べている。
読者はどう思いますか?継続期間が1年に満たないベータ版は、Windows 7にとって十分なのだろうか? 2009年後半に出荷が見込まれている製品の品質検査を始めるには、2008年12月で間に合うのだろうか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ