Microsoftの最高経営責任者(CEO)Steve Ballmer氏は米国時間10月22日、「Windows 7」のローンチを盛り上げるため、さまざまな場所を訪問した。その1つが、米ニューヨーク州のタイムズ・スクエアで開かれた「Engadget Show」だ。
Ballmer氏は自社のモバイルと端末に関する戦略について、Microsoftのエンターテインメント・デバイス部門社長のRobbie Bach氏よりもオープンに回答した(Bach氏は、「Pink」という開発コード名の存在すら認めようとしないので、Bach氏よりもオープンに回答するというのはそれほど難しいことではないが)。Ballmer氏はこのEngadget Show中、興味深いことをいくつか口にしたが、あいまいな部分も残っている。
「Zune」音楽・動画サービスをいつ「Windows Mobile」で提供するのかというEngadgetの質問に対し、ZuneサービスはWindows Mobileの次期リリースとともに提供する、とBallmer氏は答えた。
しかし、MobileTechWorldのブロガーも報告しているように、Ballmer氏のこの回答は完全に明確とはいえない。Microsoftは「Windows Mobile 6.5.X」もしくは同6.7の準備を進めているといわれており、2010年1月の「Consumer Electronics Show」を目処に披露されると予想されている。ここでMicrosoftはキャパシティブタッチ対応を実現するといわれているが、Microsoft側はキャパシティブタッチに対応したバージョンがリリースされるのか、されるとすればいつなのかについて、堅く口を閉ざしている。
Engadgetはまた、9月にGizmodoがリークしたPink(開発コード名は「Turtle」と「Pure」)携帯電話の写真についても、Ballmer氏に質問した。この2つのMicrosoftブランドを冠した携帯電話は実際に開発中の製品なのか?--少なくとも、開発していたのか?
「われわれは携帯電話を出荷していない。携帯電話に値段をつけていないし、販売もしていない。今現在、これらはわれわれの計画にはない」。これが、EngadgetのJosh Topolsky氏に向かってBallmer氏が述べた答えだ。
Ballmer氏のこの言葉は、PinkについてこれまでBach氏やその他のMicrosoftの幹部が述べたどのコメントよりも明確だ(以前に私が指摘したように、Microsoftはいかなるハードウェアも「製造」せず、他のベンダーがMicrosoft向けに製造するので、Microsoftの代表者はこれまで、自社携帯電話を製造する計画があるかどうかについての質問をなんとかすり抜けてきている)。
Pinkに関する最新のうわさは、シャープがPink携帯電話を製造中で、2社は共同ブランド製品にすることを検討中というものだった。Ballmer氏の最新の発言はあいまいさを含むが、Microsoftが携帯電話で提携しているメーカーがブランディングやディストリビューションにMicrosoftが関与することへの不満を強く打ち出したため、Pinkは当初の計画通り、Windows Mobile向けのプレミアムサービスの1つに縮小してしまうのではないかというのが私の予想だ(最初にPinkについて聞いたとき、プレミアムサービスの1つと聞いた。その後、PinkはMicrosoftブランドの携帯電話でもあるのではないかと思わせる情報を得た)。
Microsoftはティーンエージャーと20代の若者を狙った共同ブランド携帯電話を提供するという計画を白紙に戻したのだろうか?ZuneがWindow Mobileに対応するのはいつか--暫定リリースが登場する2010年初めなのか、「Windows Mobile 7」の登場を待つのか?
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ