(前回よりつづく)
私は、ようやく実現した少年の頃の夢である自分だけの秘密基地、「書斎」にいた。
そして、私は今夜、さらに思い通りの「秘密基地」をバーチャル世界に作ろうとしていた。
必然、手に汗を握っている。マウスを持つ手も湿ってきた。
ようやく慣れてきたのか、3次元世界を操るブラインドタッチともいえる「カメラワーク」は意識しないでもできるようになった。あとは、オブジェクトの働きや変形のパターンを覚え、仕組みが分かるようになれば、うちの会社として必要な機能を盛り込んだオフィスが出来上がるだろう。テクスチャなどは、後で同僚のクリエイターを探して頼むこととしよう。
全然眠くならない。まだまだ行けそうだ……。
前回の復習
前回は、オフィスの装飾部分である下記項目のうち、4番目を見た。
- 「入口」の整備
- 「屋根」の拡張
- 「受付」の設置
- 「オフィス家具」の配置
この項目では配置するオフィス家具を作ったのだが、「テーブルの脚」の作成ではあえて作成手順を逆に見ていった。これは、オブジェクトの完成形から作成手順をイメージし、使われているプリム(今回の場合は「Cylinder」)を推測することに慣れるためだ。また、「テーブルの影」を使うことで立体感を表現する手法も学んだ。この時、影に使われているテクスチャは、実は白いテクスチャで、「Color」で黒くしていたのがポイントだった。そして、「Transparency」で若干透明にして本物の影のようにした。
そして、最後に椅子を見てみた。もうここまで来るとオブジェクトの形は問題なく作れるようになったと思う。しかし、ここでは椅子に上手く座れないという問題がでてきた。そのため「Sitスクリプト」を解説した。
これで装飾部分は終了したので、オフィスの基本機能は整ったが……。
オフィス基本機能の拡張
オフィスの基本構成部分である床、壁、屋根を作り、前述4項目の装飾を付加することで見栄えを良くし、オフォスの基本機能を整えた。
しかし、Second Life支店として出店するとき、例えば、自社ウェブサイトとの連動はどの企業でも必要な機能だろう。また、企業として支店内部に受付があるのは当然だが、場合によっては看板や案内板を屋外に設置する必要もある。
ちなみに、ひとつの島(SIMとも呼ばれる)をすべて利用した出店の場合、看板や案内板の設置場所は自由に決めることができる。しかし、SIMの一部エリアだけを利用した出店の場合、看板や案内板を自分の敷地内に設置するのは問題ないが、それ以外の場所に設置するには島のオーナーとの相談が必要となる。