不安定であるという理由でFedoraの使用をやめてしまっていた方には、最近リリースされた「Fedora 13」の使用を検討するようお勧めしたい。本記事では、筆者を再びFedoraのファンにしたFedora 13の改善点を紹介する。
最初に告白しておくことがある。筆者はFedoraのバージョン9の頃に、その使用をやめてしまっていた。Fedoraというディストリビューションは、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)に取り込まれる予定の機能をテストする実験環境として位置付けられており、それゆえに安定させるには手間がかかり、にっちもさっちも行かなくなることが多かったためである。しかしそれは昔の話であり、今では状況が変わっている。そして、最近リリースされたFedora 13では、過去の面影は微塵もなくなっている。Fedora 13は堅牢である・・・いや、盤石と言ってもよいだろう。あまりの盤石さゆえに、筆者は再びRed Hatを信頼するようになったというわけだ。以下では、あなたもFedora 13を使いたくなるだろうと思われる理由を10個紹介する。
#1:プリンタの自動検出/自動インストール
たいていのLinuxでは、印刷機能はOSのインストール時に自動的に設定されるようになってきている。とは言うものの、プリンタの設定作業を順を追って1つずつこなしていかなければならない時もある。一方、Fedora 13ではプリンタの検出およびインストールがほぼ自動で行われるようになっている。筆者が昔、Fedora 9にサムスンのプリンタであるML1310を接続しようとした際には、SpliXドライバを手動でインストールする必要があった。今はどうだろうか?プリンタツールを起動するだけで、ほぼすべてのプリンタが自動的に検出されるようになっているのだ(ネットワーク上にあるものでさえ検出できる)。ウィザードの指示に従って操作する必要があるとはいえ、誰でも扱えるくらいシンプルになっているというわけである。
#2:Deja Dup
シンプルなバックアップツールを探しているのであれば、Deja Dupがお薦めだ。これよりもシンプルなものはそうそう見つけられないだろう。このツールには、2つのボタンとメニューバーしかインターフェースが用意されていない。ボタンは「Backup」(バックアップ)ボタンと「Restore」(復元)ボタンのみであり、メニューバーには「Backup」(バックアップ)と「Edit」(編集)、「Help」(ヘルプ)しかない。とは言うものの、Deja Dupにはたいした機能が搭載されていないなどと思わないでほしい。バックアップの保存先としては、Amazon S3クラウドや、ネットワークサーバ、ローカル環境を指定することができる。さらに、バックアップのスケジュール設定も可能となっている!これもまた、誰にでも使用できるツールというわけである。