Firefoxのパワーユーザー以外の人は、about:configページには不案内かもしれない。Firefoxのabout:configページは、ある程度人の目に触れないようになっている設定関連のページだ。これが隠されているのは、かなり強力なものであり、標準的なオプション設定のウィンドウのように簡単に使えるものでもないからだ。about:configページでは、自分がやっていることを把握していなければ、問題を起こしてしまう場合もある。実際、初めてこのページを閲覧するときには、先に進むのに承諾事項に同意する必要がある(実際には単なる警告だが)。
このページの働きは単純だ。アドレスバーにabout:configと入力すれば、このページにたどり着くことができる。このページには、さまざまな種類の設定事項を扱うエントリが(一行に1つずつ)ある。各エントリは、キーワードで検索することができる。エントリはブール値の場合もあれば、整数や文字列の値の場合もある。エントリには設定名、状態、型、値の情報が含まれている。典型的なやりかたは、値だけを変更するというもので、値のところをダブルクリックして変更する。以下では、これを念頭に置きながら、about:configページで使える便利な10の「ハック」について見ていこう。
はじめに
もしうっかりabout:configで設定を誤り、Firefoxをめちゃくちゃにしてしまった場合、次の2つの方法のどちらかで直すことができる。
- 編集の前に、自分のprefs.jsファイルのバックアップを取っておく。こうしておけば、もし何かまずいことが起きても、壊れたファイルにバックアップファイルを上書きコピーすれば、元の状態に戻すことができる。
- もしprefs.jsのバックアップファイルで元に戻すことができなければ、一旦Firefoxを終了して、firefox -safe-modeというコマンドを実行すれば、Firefoxのセーフモード画面を表示させることができる。ここで、「すべてのユーザ設定をリセットする」を選択すればよい。注意:この操作を行うと、すべてのユーザーが行った設定は、デフォルトの値に戻される。
1: Firefoxの高速化
このハックには、いくつかの手順が必要となる。フィルタで「pipelining」を検索し、次のように各エントリを変更する。
network.http.pipelining: 値をtrueに変更。
network.http.proxy.pipelining: 値をtrueに変更。
network.http.pipelining.maxrequests: 値を8に変更。
次に、「max-connection」を検索し、以下の各エントリを変更する。
network.http.max-connections: 値を96に変更。
アクセス先のサーバに与える負荷が大きくなるため、network.http.max-connectionsの値の変更には十分な注意が必要です。(builder by ZDNet Japan編集部)
network.http.max-connections-per-server: 値を32に変更。
2: アンチウィルススキャンの無効化
これはWindows版でのみ使える方法だ。大きなファイルをダウンロードしている場合、このスキャンによって、非常に動作が遅くなる場合がある。また、ダウンロードしたファイルはどちらにせよスキャンする可能性が高いため、この機能は無効化したいと思うだろう。もちろん、もしあなたがダウンロード時のスキャンを省くことがどうしても気になってしまうタイプであれば(コンピュータを扱う上では、悪い癖ではない)、このエントリについては触れたくないと思うかもしれない。
アンチウィルススキャンを無効化するには、「scanWhenDone」を検索し、以下の項目を変更する。
browser.download.manager.scanWhenDone: 値をfalseに変更。
3: JavaScriptのポップアップウィンドウをタブとして開く
ポップアップウィンドウにブラウザウィンドウの特徴がない場合、Firefoxはそれをポップアップのように扱う。もしポップアップも含めて、すべてのウィンドウを新しいタブとして開きたいのであれば、about:configページでFirefoxに対してそう指定する必要がある。「newwindow」を検索すると、3つのエントリが表示されるはずだ。それら3つのエントリのうち、次のエントリを変更すればよい。
browser.link.open_newwindow.restriction: 値を0に変更。
4: すべてのフィールドにスペルチェックを行う
デフォルトの設定では、Firefoxは複数行にわたるテキストボックスにだけスペルチェックを行う。設定によって、すべてのテキストボックスに対してスペルチェックを行わせるようにすることができる。「spellcheckDefault」を検索し、次のエントリを変更すればよい。
layout.spellcheckDefault: 値を2に変更。