経営コクピット構築/デンセイ・ラムダ
デンセイ・ラムダは、2004年に経営コクピットシステムを稼働した。グループ全体の売上や利益率はもちろん、地域別や営業所別、個人別にまで達成率をドリルダウンできる。これらの複雑なシステムが完成した背景について、熊澤壽執行役員は、同一のERPパッケージの導入とSFAシステムが欠かせないと断言する。極力インテグレーションを発生させず、精緻にSFAを実行するのが成功の秘決だという。
大企業の多くは、2000年問題を機にERPパッケージを導入。安定稼働させたことで業務プロセスの自動化を完了した。企業が次に着目したのが、ERPに蓄積されたデータの活用だ。そこで着目されてきたのが、「経営コクピット」と呼ばれるシステムだ。
そのメリットは、大きく3つある。
- ERP等で蓄積したデータを使って、販売計画や将来予測、リスク回避等の経営活動に活かせる
- 経営層や事業部門長、部門リーダーといった各階層別に異なるデータを表示できる
- 何か異常があれば迅速に対応可能な「リアルタイム経営」を実現する

これらは経営にとって大きな意味を持つ。にもかかわらず、企業の大半はいまだ経営コクピットを構築できずにいる。原因の1つは、データインテグレーションにある。
経営コクピットを実践するには、あらゆる拠点にあるERPのデータを、EAI(Enterprise Application Integration)やETLツールで一元化し、データマートやデータウェアハウス等に蓄積する必要がある。そのデータを、OLAPやデータマイニングツール、BIツールで分析。現状を把握し、次のアクションを打つといったサイクルを回すわけだ。
つまり、インテグレーションやツールに莫大な費用がかかる上、構築までにかなりの時間を要する。また、インテグレーションでは不整合が発生することもある。異機種が混在した環境を統一するのは、一筋縄ではいかないのだ。
電源専業メーカーであるデンセイ・ラムダは、2004年初頭から、ハイペリオンの経営分析ツール「Hyperion Enterprise」と多次元分析ツール「同Essbase」を利用して、経営コクピットシステム「Management Cockpit」を構築。すでに安定稼働に入っている(画面1参照)。

画面には、グループ全体の売上や純利益、受注の件数など14個の項目を表示。縦軸のバーをスライドさせるだけで、当該月時点の状態が瞬時に表示される。これは、各項目別に国別や地域別、営業所別、最終的には個人にまでドリルダウンして表示できるのが特徴だ。
デンセイ・ラムダの熊澤壽執行役員は「現時点で、売上などをリアルタイムに表示し、これだけ精緻な経営コクピットを実践している企業は、国内にはないでしょう」と自信を見せる。成功の秘訣は、精緻に構築されたERPとSFAの両システムだという。
国内外すべての拠点に
同一ERPパッケージを導入
デンセイ・ラムダは、99年に、ネミック・ラムダと日本電気精機が合併して誕生した企業だ。同社は2000年12月より、ERPのグローバル導入を開始。すべての拠点にSSAグローバル(旧バーン)の「Baan ERP」を導入し、全基幹システムを構築した。
通常、会計だけは同一パッケージで統合することもあるが、生産管理には別のERPを導入するケースは多い。また、パッケージの選定を各拠点に任せた結果、種々のERPが混在している場合もある。だが同社は、全業務・全拠点をBaanで統一しているのが特徴だ。
「ワンパッケージで全拠点に導入しないと、ERPはメリットがないと思っています。後々、データ統合でコストや工数を取られるのはナンセンスです」(熊澤氏)と断言する。
「ケーススタディ--ITと経営をつなぐ先進事例」 のバックナンバー
-
分散システムでのスムーズな連携にはデータ交換ツールによる基盤整備が必要
レガシーシステムを全廃してオープンシステム移行を決定した塩野義製薬では、データ交換基盤の導入を決断。ビーコンITのETLツールを採用し、従来の3分の1のコストでシステム連携を実現した。 -
ICカードでMFP管理を高度化 実践から新ワークスタイルを創出
-
「今の経営」を示すSFAの導入に業務を熟知したIT部門が活躍
-
利用部門が「使いやすさ」追求し新商品開発支援システムを構築
-
低コストでオフコン情報を集約し、予算編成の期間を半減(後編)
- ケーススタディ--ITと経営をつなぐ先進事例 一覧へ »
-
【SUN xVM portfolio】ダイナミックなデータセンターのための仮想化プラットフォーム
- 電力消費量を可視化〜!身近なPC管理から始めるグリーンIT統制〜
- 中堅企業におけるテクノロジーと成長
- 日本モバイルインターネット端末市場分析 〜2008〜2012年のMID及びスマートフォン...
- 企業コスト削減の傾向と対策 〜最新アプローチのトレンド〜
- インターネットセキュリティにおける今後の展望’09-’10
- パンデミックでも社員を守り業務継続を支援する
- 大容量ファイル、機密情報データの受渡しに! ~~ ファイルエクスプレス ~~
- 高パフォーマンス・データベースの実現に向けたステップ
- データセンタとサーバルームの動的な電力変動
企画特集
-
100万円で実現!中小企業の情報漏えい対策
中小企業の課題!?セキュリティ管理者不在でも大丈夫 -
最大32個のセンサーが電力を徹底管理!
『省エネ性能』追求HPx86サーバー徹底レビュー -
求めているのはSIerのエンジニア!!
連載インタビュー第1話、グリーCTO藤本氏が語る -
【最終警告】パンデミック対策特集
サービス品質を保証するためのリスクマネジメントとは -
大丈夫?あなたの会社のセキュリティ対策
中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティを考える -
企業ITシステムの企画、構築、運用のイロハ
戦略的なITシステムのために、今考えるべきポイント -
―エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新―
ハンゲームの社長が語る・人材とサービスの在り方 -
進むストレージ環境の見直し
仮想環境に最適なiSCSIストレージLeftHandのメリット -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
急増するオンライン犯罪への解決策!
オンラインサービス保護ソリューション -
情報漏えいを食い止める!
証跡としての信用力を高めるメールアーカイブとは? -
J-SOX法制定により内部統制の整備が急務に
重要性高まるActive Directoryの課題と対処法を公開中 -
VMware OEMベンダー6社を独占インタビュー
IBM、HP、NEC、DELL、日立、富士通のVMwareの取り組み
-
7. ホットスポットと同時並列性分析について
この3分間のビデオは、Intel Parallel Studioの一部であり、アプリケー... -
8. Valarray
この5分間のビデオでは、Intelコンパイラの1次元Valarrayデータ構造に対...
新着企業動向
-
「韓国ポイント市場の展望と課題」出版
データリソース -
JP1研修 ジョブ管理
アシスト -
【Infinito PLUS誕生記念】今なら月額利用料金が永久半額!さらに初期費用全額還元!
GMOホスティング&セキュリティ -
メールセキュリティSaaS『Mail Luck!セキュアタイプゲートウェイ』
NTTPCコミュニケーションズ(ネットワーク事業部) - 企業動向一覧へ»
