ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)が注目を集め、OracleやSAPも提供に踏み切る中、Salesforce.comと並ぶ専業ベンダーがRightNow Technologiesだ。同社の顧客にはBritish Airwaysなど大手が名を連ねており、ビジネスは年率50%増で成長中という。
同社を創業した最高経営責任者(CEO)のGreg Gianforte氏は、同社の強みを「SaaSではなく、ビジネスソリューションを提供すること」と言う。そのGianforte氏にSaaSのメリットや今後の業務アプリケーション業界の展望を聞いた。
最大の違いはソフトウェアアーキテクチャにあります。ASPはすでにあるソフトウェアをホスティングするもので、シングルテナント型です。つまり、顧客ごとにハードウェアを設定する必要があります。一方、SaaSのアーキテクチャはマルチテナントです。顧客は、ひとつのハードウェアを共有します。この場合、規模の経済のメリットが得られます。
また、ASPではサードパーティがホスティングすることが多いのですが、SaaSではベンダーがシステム統合し、ホスティングします。
SaaSの強みは、3つあります。
まずは、顧客がメリットを得るまでの時間が大幅に短縮することです。Oracle、SAPのような顧客側で設定/インストールするソリューションの場合、設定に年単位を要し、コンサルティングの費用も必要です。メリットを得るには1〜3年が必要でしょう。SaaSの場合、自社でインストールするのと同じぐらい複雑なシステムを60日で得られます。つまり、すぐにメリットを得られるのです。
次に、TCO(総保有コスト)の削減です。調査会社のGartnerによると、ソフトウェアに要する費用の内訳は、20%がライセンスなどソフトウェアそのもので、ハードウェア、データベース、管理者などが残りの80%を占めます。この80%は、SaaSの場合必要ありません。
Right Nowでは、自社設定とSaaSの2つの実装オプションを同じ価格で提供していますが、何か問題があるとき、その原因のほとんどは80%にあります。SaaSの場合、顧客にしてみると80%以上のコスト削減といえます。
そして最後にサービスです。既存ソフトウェアベンダーのモデルでは、ベンダーは自分たちのソフトウェアをシステムインテグレーター(SI)に渡し、SIは、2年をかけてカスタマイズします。この場合、ベンダーは顧客の成功をコントロールしにくくなります。
SaaSの場合、ベンダーであるわれわれは、顧客がどのように自分たちのソフトウェアを利用しているのかを把握できます。たとえば、トランザクションに大きなスパイクがあると、ビジネスに何かが起きているのでは、と顧客に教えることができます。
これを利用して、RightNowではチューンアップサービスを提供しています。6カ月に1度、90分のコンサルティングを行い、顧客の要望や状況に合わせてシステムを調整するというサービスです。我々の顧客はサブスクリプション形式で契約しており、契約期間が切れると更新します。顧客の成功は、ダイレクトに契約更新につながります。つまり、真のWin-Win関係を構築できます。現在、このようなサービスからの収益は、全体売上げの約20%を占めています。
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