国家的な背景を持つとされるサイバー犯罪組織が、米SolarWindsのネットワーク監視ソフトウェア「Orion」のアップデートを悪用してトロイの木馬型マルウェア「Solorigate(別名SUNBURST)」を拡散させた攻撃について、トレンドマイクロは同マルウェアを日本でも検知したことを明らかにした。
この攻撃では、主に米国連邦政府機関の財務省や国土安全保障省などのほか、サイバーセキュリティ企業のFireEyeも標的になったとされる。犯罪組織の素性は不明ながら、米国メディアの多くはロシアとの関連性を指摘している。
マルウェアはOrionのアップデートに埋め込まれる形で拡散し、SolarWindsによれば、Orion Platform v2020.2(ホットフィックス未適用の場合)、v2020.2 HF 1、v2019.4 HF 5が影響を受けるとし、同社はユーザーに対して問題に対処したv2020.2.1 HF 2もしくはv2019.4 HF 6への更新を呼びかけている。
トレンドマイクロは、12月16日午後5時点で170件のSolorigateが検知されたと報告した。全体の53%を占めた米国の90件を筆頭に、カナダやアルゼンチン、英国でも10件以上が検知され、日本でも1件が確認されたとしている。
出典:トレンドマイクロ