Amazon Web Services(AWS)は米国時間6月24日、世界の開発者が100万件のバグ発見と修正を競う「AWS BugBust Challenge」を発表した。このコンペティションは、「技術的負債を1億ドル(約110億円)以上削減する」上でも役立つという。
AWSのプリンシパルアドボケイトであるMartin Beeby氏はブログ記事で、AWS BugBustでバグバッシュのコンセプトを「新たな次元に」引き上げると説明した。開発者が「ソフトウェアのバグを発見、修正するプロセスをゲーム化する」プライベートイベントを立ち上げ、管理できるようになるという。
Beeby氏は、「(Amazonを含め)私が働いてきた多くのソフトウェア企業は、新しい製品やサービスを発表する前の数週間に、バグバッシュを実施していた」とし、「(AWS BugBustは)自動化されたコード分析、統合型リーダーボード、カスタムチャレンジ、報酬を用意する」と述べている。
コンペの参加希望者は、機械学習を利用してバグ発見とコードの品質向上を行う開発者向けツール「Amazon CodeGuru」のコンソールから、AWS BugBustイベントを作成できる。AWS BugBustは、リーダーボードを用意し、達成バッジのほか、ラスベガスで開催される「AWS re:Invent 2021」の無料招待旅行を獲得するチャンスを提供する。
AWSのアマゾン機械学習担当バイスプレジデントのSwami Sivasubramanian氏は、AWSの顧客は毎日、アプリケーションに新機能を早いスピードで開発、導入しており、複雑なコードを大量に管理していると説明する。
同氏は、「熟練した開発者は、導入する機能の開発、革新、提供に多忙を極めているため、コードレビューを効果的かつ迅速に行う時間を取ることが難しい」とし、「本日発表する全く新しいアプローチにより、開発者はコード品質を高め、バグを排除し、アプリケーション性能を向上させつつ、アプリケーションのリソースコストを何百万ドルも節減できるようになる」とコメントした。
AWS BugBust機能は現在、米国東部(バージニア北部)リージョンで利用可能だ。まもなく、Amazon CodeGuruが提供されているさらなるリージョンで利用できるようになる。
Beeby氏によると、プライベートイベントで開発者がバグを修正してポイントを獲得するたびにグローバルなリーダーボードが更新される。100ポイント獲得するとAWS BugBust Tシャツが、2000ポイント獲得するとAWS BugBustジャケットが贈られる。さらに2021年9月30日時点で、リーダーボードの上位10名に入った開発者は、AWS re:Inventのチケットを手に入れることができる。
コンペに参加するには、プロジェクトをAmazon CodeGuruがサポートしている「Python」もしくは「Java」で記述しなければならない。
Beeby氏は、最初のAWS BugBustイベントを作成する際、AWSアカウントで、「Amazon CodeGuru Reviewer」と「Amazon CodeGuru Profiler」を使用して発生する全ての費用が30日間無料だとしている。「無料期間の終了後は、コンペティションにおけるAmazon CodeGuru ReviewerとAmazon CodeGuru Profilerの使用量に応じて課金される」(Beeby氏)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。