Salesforceが実施した、アプリケーション開発を担当する米国のIT担当役員100人を対象とした調査では、過去12カ月間のアプリケーション開発に関するトレンドや、サービスに対する要求への高まりによって開発者が直面している問題、ローコード開発ツールに対する関心、開発の現場が事業部門に移行していることなどが明らかになった。またこの調査では、IT担当役員が、ローコード開発ツールを利用した事業部門によるアプリケーション開発に、どんなメリットがあると考えているかも分かった。業務プロセスの自動化やビジネスアプリケーション開発に対する要求の増大は、今後もビジネスのデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速する要因として作用するとみられる。
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以下では、今回判明した主な調査結果を紹介したい。
IT部門の業務量はコロナ禍で増加した
IT担当役員の88%は、過去12カ月間の業務量が増加したと回答している。また業務量が増えたと回答した人の60%は、業務量が5割以上増加したと述べていた。筆者は、コロナ禍によってビジネスのデジタルトランスフォーメーションが5年から10年加速したと考えている。eコマースの普及は、10年分加速した例の1つだろう。今や、イノベーションを加速するためのIT部門に対する要求は、かつてないと言っていいほどの水準に増大している。2020年から現在にかけては、2025年に向けてのテクノロジーロードマップの策定が、突如として最高情報責任者(CIO)の最優先事項になっている。アプリケーション開発と業務プロセス改革を加速する唯一の現実的な方法は、より摩擦の少ないプロセスやツールを導入することだ。コロナ後の世界では、ITのイノベーションの緊急性が増すとみられる。コロナ禍はITの転換点を作った。オフィスで行われていた日常業務がリモートワークに取って代わられるにつれて、IT部門に対するビジネスからの要求は増大し、IT部門の多くは、すべてのプロジェクトで十分に成果を上げることができなくなった。今日では、スピードを上げるための改革を進めるために、IT部門が大きな圧力を受けている。世界のエンタープライズ企業のITリーダー800人を対象としたMuleSoftによる別の調査では、IT部門が2020年に求められていたすべてのプロジェクトを完了できたと答えたのはわずか37%だった。
Top 8 trends shaping digital transformation in 2021:
— Vala Afshar (@ValaAfshar) January 3, 2021
1. The digital-ready culture
2. Democratization of innovation
3. Composable enterprise
4. Automation (smart workflows)
5. API security
6. Microservices
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