ソフトウェア開発部門のリソースに限りがあり、業務量が多すぎることが引き続き開発部門に悪影響を与えている。Haystackが発表した新しい調査レポートでは、英国の開発者のうち10人に8人以上が燃え尽き症候群に苦しんでいることが明らかになった。
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テクノロジーは新型コロナウイルスとの戦いにおいて重要な役割を果たしており、IT部門は事業部門がリモートワークやデジタルファーストな業務に対応するための手助けをしている。
しかし、テクノロジーの導入が急速に進んでいる裏では、それを実現する立場の人たちが大変な負担を負わされている。多くの調査によって、その結果、この1年の間に開発者が多大な精神的負担を背負わされていたことが明らかになった。
ソフトウェア企業であるHaystackが英国の開発者260人弱を対象として実施したこの調査では、回答者の83%が燃え尽き症候群に陥っていると感じており、81%が新型コロナウイルスへの対応を原因に挙げていた。またそのうち32%が新型コロナウイルスの影響は「大きい」と述べており、30%は「中程度」だと回答していた。
新型コロナウイルスに関連する燃え尽き症候群の主な原因は仕事が増えたことで、回答者の40%が原因として業務量の増加を挙げている。ただし今回の調査では、問題は新型コロナウイルスだけではないことも明らかになった。新型コロナウイルスに関連するものに限らず、燃え尽き症候群全般についてその原因を尋ねたところ、47%が主な原因として業務が多すぎることを挙げていた。
ソフトウェアの問題も、引き続き開発チームの不満の原因になっていることが分かった。ソフトウェアエンジニアの83%は、職場で使っているソフトウェアの信頼性について懸念を持っており、20%は「非常に懸念している」と答えていた。
また開発者の半数以上(55%)が、非効率な業務プロセスが原因で仕事の完成が遅れることが多いと述べている。この問題を燃え尽き症候群の原因に挙げた人は3番目に多く(31%)、2番目の「個人的な問題」(36%)に迫る勢いだった。
調査の責任者である計算機科学者のJunade Ali氏は、この調査結果は、開発者の燃え尽き症候群が「想像されていたよりもはるかに悪い状況にある」ことを示していると述べている。