阿里巴巴(アリババ)が現地時間8月3日、4~6月期(6月30日締め)の決算を発表した。売上高は予想を下回ったが、利益は予想を上回った。グローバルな顧客ベースが拡大した。
アリババもAmazonと同様に、Eコマースの伸びが減速した。Amazonの利益には、Amazon Web Services(AWS)が寄与した。アリババの業績も堅調だ。同社は自社株買いプログラムを100億ドルから150億ドル規模に拡大することを明らかにした
アリババは中国の規制当局による制裁の対象になっている。中国政府は自国のテクノロジー企業大手の締め付けを強めており、そのような企業の多くは米国市場で打撃を受けている。
アリババの4~6月期は、売上高が前年同期比34%増の2057億元(約3兆円)となった。純利益は451億元、非GAAPベースでは434億元、調整後1株あたり利益は16.60元だった。
RefinitivのIBESデータによると、アナリストは売上高を2093億元、調整後1株あたり利益を14.43元と予想していた。
最高経営責任者(CEO)のDaniel Zhang氏は、アリババのエコシステム全体で4~6月期にグローバルなアクティブコンシューマー数は11億8000万人に達し、前期から4500万人増加したと述べた。そのうち、9億1200万人は中国の顧客だ。アリババは長期的な成長にフォーカスし、事業に投資しているとZhang氏は言う。
同氏は、中国政府による規制にも言及した。「当社の投資家は、中国のインターネット業界における最近の規制の変化や、予想されるアリババへの影響に一層注目するようになると私は考えている。私たちは、規制当局の要求を調査し、当社の関連事業に影響する可能性を評価している段階だ。私たちは前向きに対応していく。これらの新たな規制すべては、長期的にインターネット業界の健全な環境を培うことを目指すものだと私たちは考えている」とし、中国の経済成長や生活の向上という観点から、アリババのミッションやビジョンと一致すると述べた。「長期的な中国経済の可能性と、アリババの長期的な成長の見込みについて、私たちは今後も見通しは明るいと考える。プラットフォームとして当局の要求に従う責任を果たし、中国の社会、そして世界で長期的な価値を生み出す優れた企業になるという当社のコミットメントを実行していく」
クラウド事業の売上高は160億元で、前年同期から29%増加した。成長率は落ち着きを見せている。インターネット業界の主要な顧客からの売上高が減少したという。同社のクラウドコンピューティングの売上高は顧客と業界全体でさらに多様化していくと考えられると述べている。
Zhang氏はカンファレンスコールで、そのような大型顧客を除けば、「Alibaba Cloudのこの四半期の売上高成長率は前年同期比で40%近くになるだろう」と話した。
コマースに関しては、小規模なライバルとの競争に直面しており、提供する製品やサービスを拡大していると述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。