Microsoftが米国時間9月7日、動画編集、作成プラットフォームClipchampの買収を発表した。Clipchampはオーストラリアのブリスベンを拠点としている。買収金額は明らかにされていない。Microsoftによると、Clipchampのテクノロジーはいずれ、個人、教育機関、法人向けの「Microsoft 365」と統合される予定だ。
Clipchampは以前よりパートナーとしてMicrosoftと提携していた。ClipchampはGoogleともパートナー関係を築いており、動画作成テクノロジーを「Google Cloud」「Google Workspace」「Chromebook」と連携できるようになっている。MicrosoftのClipchamp買収は、動画クリエーターコミュニティーを活用したいとの狙いがあるだけでなく、ClipchampとGoogleの連携が理由となっている可能性もある。
Office Media GroupのコーポレートバイスプレジデントChris Pratley氏は、買収を発表するブログで、「動画は規模を問わずビジネス向けの新しいタイプの『ドキュメント』として確立しており、組織の内外でアイデアを提案したり、プロセスを説明したり、チームメンバーとコミュニケーションをとったりするために使われている」と述べた。
「10秒のソーシャルメディア広告、2分の製品宣伝動画、20分の教習動画でも、ClipchampとMicrosoftは皆さんが必要とするツールと体験を提供する」(Pratley氏)
Clipchampは2014年よりサービスを開始している。ブラウザ内で動画を作成できるプラットフォームを提供している。
Microsoftはここ数年、動画の作成、編集、管理テクノロジーを「Microsoft Office」に統合しようと取り組んできた。2018年には、教育市場向けの簡単な動画作成テクノロジーを提供するFlipgridを買収した。2020年には、TikTokの米国事業買収にも関心を示したが断念した。
Microsoftは「Stream」ビジネス動画プラットフォームを「Office 365」/Microsoft 365サービスに統合しているようだ。今後数カ月にわたってMicrosoft Stream動画サービスの再構築に取り組み、「SharePoint Online」と「OneDrive for Business」を使用して、Microsoft 365で動画を保存、管理できるようにするとみられる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。