KDDIとKaizen Platformは5月26日、自治体を対象に、視認性や操作性の高いウェブサイトを構築するソリューションの提供を開始したと発表した。同ソリューションは既に、国土交通省のウェブサイト「川の防災情報」に一部導入されている。
国の行政機関や地方公共団体では、障害者差別解消法により合理的配慮が義務化され、あらゆる人にとって見やすく使いやすいウェブサイトの構築が求められている。一方各自治体では、ウェブサイト改善への対応が追いついていないという。
また自治体のウェブサイトは、地域の情報だけでなく災害発生時の情報を得るツールでもある。だが、有事の際はウェブサイトへのアクセスが集中し、サーバーダウンなどの不具合も考えられる。現在多くの自治体ではオンプレミスでシステムを運用しており、クラウド化へ迅速に対応するとともに、アクセスのしやすさを維持・向上させる体制の構築が求められている。
同ソリューションでは、自治体のウェブサイトにおいてアクセス解析や利用者傾向の分析を行い、全体構造を把握する。ウェブサイトへのアクセシビリティーを診断して課題を抽出・解消し、日本産業規格(JIS)基準に準拠するようウェブサイトを改善する。また、有事の際もサーバーがダウンすることなくウェブサイトを運営できるよう、政府機関が利用するクラウドの安全性を評価する制度「ISMAP」で認定されているクラウドも提供。加えて、PC用だけでなくスマートフォン用のウェブサイトも構築・改善する。
この取り組みにおいてKDDIは全体設計、プロジェクトのマネジメント、ISMAP認定クラウドの提供、Kaizen Platformがウェブサイトのアクセス解析、アクセシビリティーの診断、JIS基準準拠の障壁となっている課題の抽出・解消、ウェブサイトの改善を担当する。