米SymantecとVERITAS Softwareの大規模合併が米国時間で7月2日に完了した。これを受けて、日本でも7月7日に今回の合併について今後のスケジュールや戦略などが発表された。
日本のシマンテックとベリタスに関する法的な手続きは、年内に完了する見込みだ。それまでの間、統合の作業自体は進むが、企業としては別々に存続する。
合併後の新しい米Symantecの会長兼CEOは、引き続きジョン・トンプソン氏が務め、VERITASのCEOだったゲリー・ブルーム氏が副会長兼共同社長に就任した。日本では法人統合の完了後に、シマンテックの代表取締役社長である杉山隆弘氏がそのまま同役職に就任し、ベリタスの代表取締役社長である木村裕之氏が代表取締役副社長、エンタープライズセールス担当に就任する予定だ。
杉山氏は、「新生シマンテックは情報のセキュリティとアベイラビリティ(可用性)の分野で、企業が直面している重要課題に取り組み、最適なソリューションを提供し、パートナーと顧客にさまざまなメリットをもたらす。このメリットをまとめると、カバーする範囲が広いこと、ソリューションの技術的な奥行きがあること、グローバルな対応力があることの3点となる」と抱負を述べた。
「カバーする範囲が広いこと」とは、合併によって豊富で横断的なセキュリティとストレージのソリューションを提供できることを指している。また、「技術的な奥行き」とは、ITインフラやセキュリティーインフラを構築したり管理したりするノウハウが、合併によってより一層活かされるという意味だ。さらに、世界規模の販売チャネルやサービス提供能力などが7月2日に合併完了したその日から備わっていることを「グローバルな対応力」という言葉に表した。
こうした強みを活かし、「世界の40カ国以上で事業を展開する新生シマンテックは、個人ユーザーから中小企業、多国籍に展開する大規模企業の顧客、さらには自治体、政府官公庁に至るまで、その幅広いニーズに応えられる統合的なソリューションを提供していく」(杉山氏)とした。
この一方で、木村氏は「ベリタスの在任2年半の間、日本のベリタスの事業は大きくビジネスを伸ばせた。ワールドワイドの伸びを上回っただけではなく、サービス事業を拡大してエンジニアも拡充できた。こうした成長をさらに一段も二段も飛躍させるときが来たのだ」と合併効果へ期待を寄せた。そのうえで、「ベリタス全社員が合併を歓迎し、今週より新生シマンテックとして動き始めた。私は杉山社長のもとでエンタープライズのビジネスをリードしていく任を負っているが、すでにベリタスの全製品、シマンテックのエンタープライズの事業を統合した営業部隊が動き出しており、杉山社長を補佐しながら一枚岩として大きな変化の波を強くリードしていきたい」と意気込んだ。
今後のスケジュールなどについては、米SymantecのCTOを務めるマーク・ブレグマン氏から説明があった。合併に関してブレグマン氏は「シマンテックは情報のセキュリティ、すなわちネットワークやサーバ、デスクトップの領域においてソフトウェアを提供している業界のリーダーで、ベリタスは情報の可用性を提供しているソフトウェア、すなわちアプリケーションやデータベース、ストレージの側面で業界をリードしている。それぞれの分野でリーダー同士が合併することで、まったく新しい情報の整合性や完全性を確保できる分野に参入できる」と語った。

新生ベリタスの従業員数は、世界で1万4000人超となった。日本を含めたアジア太平洋地域は2700人超で、ここにはインドのR&Dセンターの1000人を含む。日本に限ると400人強の規模となった。
今後の計画では、製品の統合は3段階で行われる。まず、今後6か月間で製品の相互運用性に特化し、既存製品の有効活用を考える。技術の継続性やメールの管理、規制に準拠しているかどうかなど、よりコンプライアンスに準拠しているかどうかを割り出していく。
第2段階は来年の前半を想定している。6カ月から12カ月ぐらいの期間をかけて製品の統合に特化して進める。領域としては、インターフェースやライセンス、インストール、ライブアップデートのインテグレーションなどがある。第3段階は12か月間ぐらいをかけて、シマンテックとベリタスが統合した成果を出す。シマンテックのセキュリティとベリタスのストレージのノウハウを統合させることで、まったく新しい技術や製品が市場に登場してくる予定だ。その詳細までは説明がなかったが、「たとえば情報の完全性に関する新ソリューションや、アプリケーションのコンプライアンスおよびパフォーマンスを確保するようなソリューションなどになるだろう」(ブレグマン氏)と言う。しかし、その中でも「なんといっても一番重要であるシームレスなライセンシングの管理を提供していく予定だ」(同氏)としている。
また、こうした全体的な流れの中で日本についてブレグマン氏は、「日本市場に合わせた形で調整していくため、どうしても時期がずれるかもしれない」と付け加えた。
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