ロシアはAppleとSAPに対して、両社製品にスパイウェアが含まれていないことをロシア側で確認できるよう、そのソースコードを自主的に提出するよう要請した。
この要請はロシアの通信情報省によって現地時間7月30日に行われ、Nikolai Nikiforov通信情報相はユーザーのプライバシーの権利を守るとともに、政府機関や企業顧客のセキュリティを維持するうえでこうした確認が必要だと述べた。
ロシア当局の主張によると、Microsoftは同社のソフトウェア製品群すべてのソースコードに対するロシアのIT専門家によるアクセスを許しており、スパイウェアや監視ツールといった「明らかにされていない機能」を探し出せるようにするプロジェクトに参加しているという。
ロシアの通信情報省の人々
Nikiforov氏は以下のように述べた。
Edward Snowden氏による2013年の機密暴露と、ロシアへの監視を強化するという米国諜報機関による2014年の公式声明のおかげで、外国製のソフトウェアやハードウェアへの信頼について深刻な疑念が持ち上がった。
自社製品に含まれるプログラムのソースコードを公開する企業が何も隠し立てしていないのに対して、この問題についてロシアと協力しようとしない企業はその製品に非公開の機能を作り込んでいる可能性があるというのは明らかだ。
この発言の後には、隠された脅しと解釈できる言葉が続いた。Nikiforov氏は、テストのための自社製品提供を拒むベンダーは次のような状況に直面する可能性があるとし、「こういったソフトウェアやハードウェアが一般企業や予算のあるプロジェクトで使用されるかどうかは不明な状況に陥る。なぜならばベンダー自身が顧客はテストされていない製品を捨て去って信頼できるソリューションを選択すると述べているためだ」と語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。