ロシア、アップルとSAPにソースコード提出を要求--スパイウェアの検査を理由に

Charlie Osborne (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2014-08-01 13:09

 ロシアはAppleとSAPに対して、両社製品にスパイウェアが含まれていないことをロシア側で確認できるよう、そのソースコードを自主的に提出するよう要請した。

 この要請はロシアの通信情報省によって現地時間7月30日に行われ、Nikolai Nikiforov通信情報相はユーザーのプライバシーの権利を守るとともに、政府機関や企業顧客のセキュリティを維持するうえでこうした確認が必要だと述べた

 ロシア当局の主張によると、Microsoftは同社のソフトウェア製品群すべてのソースコードに対するロシアのIT専門家によるアクセスを許しており、スパイウェアや監視ツールといった「明らかにされていない機能」を探し出せるようにするプロジェクトに参加しているという。


ロシアの通信情報省の人々

 Nikiforov氏は以下のように述べた。

 Edward Snowden氏による2013年の機密暴露と、ロシアへの監視を強化するという米国諜報機関による2014年の公式声明のおかげで、外国製のソフトウェアやハードウェアへの信頼について深刻な疑念が持ち上がった。

 自社製品に含まれるプログラムのソースコードを公開する企業が何も隠し立てしていないのに対して、この問題についてロシアと協力しようとしない企業はその製品に非公開の機能を作り込んでいる可能性があるというのは明らかだ。

 この発言の後には、隠された脅しと解釈できる言葉が続いた。Nikiforov氏は、テストのための自社製品提供を拒むベンダーは次のような状況に直面する可能性があるとし、「こういったソフトウェアやハードウェアが一般企業や予算のあるプロジェクトで使用されるかどうかは不明な状況に陥る。なぜならばベンダー自身が顧客はテストされていない製品を捨て去って信頼できるソリューションを選択すると述べているためだ」と語った。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

  2. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  3. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  4. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  5. セキュリティ

    高まるOTセキュリティの重要性、侵入による「ブランド価値低下」を多くの企業が指摘

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]