NECが発表した2011年度業績見通しの下方修正、そして同時に発表された構造改革は、同社が置かれた厳しい立場を浮き彫りにするものになった。
2011年度の通期業績見通しの下方修正では、2011年10月公表値に比べて売上高で1500億円減の3兆1000億円、営業利益で200億円減の700億円、経常利益では200億円減の350億円、当期純損失は150億円の黒字計画から1150億円減の1000億円の赤字に転落するとした。
もともと第4四半期への集中度が高く、第3四半期まで業績が低迷していても、一気に巻き返すという特異な体質を持っていたNECだが、今年の場合、第4四半期へのビジネスの集中があっても黒字回復が見込めないと判断した上での修正となる。
そして、この業績悪化は、中期経営計画にも影響する。
2012年度を最終年度とする長期経営計画「V2012」は、遠藤信博社長自らが社長就任前に経営企画担当取締役執行役員常務の立場で深く立案に関わった計画。今回の発表のなかでは「V2012で掲げていた売上高4兆円は未達になる」と発言。それでも、「V2012のなかで打ち出した営業利益率5%はなんとしてでも達成したい」と、現時点ですべての指標を見直すことを避けるこだわりをみせた。

だが、2010年3月の社長就任会見では、遠藤社長の登板を「中期経営計画を確実に実行することが肝要であり、そのための若返り」と、前任の矢野薫会長が説明。遠藤社長も「収益を中心に物事を考える。中期経営計画の利益計画は必達目標」と宣言していただけに、果たせない想いは忸怩たるものがあるだろう。
この時に掲げていたのは、2012年度に営業利益2000億円、最終利益は過去最高となる1000億円。2年をたたずにこの計画は大きく修正され、発言を撤回することになった。
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