日本IBMは7月30日、CPUパワーやストレージなどのITリソースをネットワーク経由で提供し、従量制で課金するパブリッククラウドサービス「IBMマネージド・クラウド・コンピューティング・サービス(IBM MCCS)」を発表した。提供開始は10月中旬の予定。
IBM MCCSは、日本IBMのデータセンター内に同社のx86サーバ「IBM System x」やストレージ「IBM System Storage」などを配置し、これらのハードウェアをリソースとしてネットワーク経由で提供するサービスとなる。データセンターまでの通信を行うネットワークサービスもMCCSに含まれる。
データセンター側でのリソース配備にあたっては仮想化技術を活用し、効率的な資源配分を行う。これにより、x86サーバの場合、単体稼働時のCPU使用率を15〜20%から、80〜90%にまで引き上げ、ユーザー側の負担コストを低減しているという。
IBMのパブリッククラウドサービス「IBM MCCS」の提供イメージ
料金体系は、CPUの処理量に応じた従量課金制となる。まず、ユーザーがMCCSで行う業務の内容に応じて「基本使用量」を設定。基本使用量を越えた分については、使ったCPU処理量に応じて従量で課金される。基本使用量の増減については、柔軟に対応でき、変更要求のあった翌日から設定に反映されるという。また、処理を行う業務量に応じて、設定した基本使用量の2倍まで、自動的にIT資源を割り振ることが可能という。なお、CPU使用量の基準には、業界団体であるSPEC(Standard Performance Evaluation Corporation)による、ハードウェア性能評価指標である「SPECint_rate2006」を利用する。
データセンター内の各種リソースについては、ITILに準拠した標準運用プロセスに基づいた品質の運用サービスを適用するとしている。サービスレベルについては、レベル1(監視のみ)、レベル2(レベル1+運用、障害一次対応)、レベル3(レベル2+SEサポート)の3種類となっており、ユーザー側のニーズに応じて選択が可能だ。
日本IBM、取締役執行役員GTS事業担当の下野雅承氏
利用料金は、リソースの利用量と運用レベルに応じて異なる。参考例としては、部門サーバやファイルサーバ、プリントサーバなど、x86サーバの一般的な利用形態に対応できる「SPECint_rate2006」で5.0のCPU使用量、OSとしてWindows、メモリ1Gバイト、20GバイトHDD、運用レベル1のサービスの場合、月額料金は5万円程度になるとしている。
日本IBM、取締役執行役員GTS事業担当の下野雅承氏は、「近い将来、ハードウェアがどこに存在するかを意識せず、水道から水を使うようにコンピュータ資源が使われる日が来ることを確信している。繁忙期や季節変動などでシステムの利用量が大きく変動する業種や企業においては、自社でIT資源を確保するよりも、クラウドを利用することで、導入や運用管理に関するコストを大きく削減できる」とした。
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