エンタープライズモバイルの時代

スマートデバイスの台頭とユーザーニーズの変化

八子知礼(デロイト トーマツ コンサルティング)

2013-10-09 07:30

 第1回では、コンシューマライゼーション(消費者化)を背景に、個人利用ではすでに一般的な存在となったモバイルデバイスが全盛の時代に突入したことから、今後加速度的に企業においてモバイルデバイスが活用される見込みであることについて言及した。

 第2回となる本稿ではモバイルの中でも特にタブレットやスマートフォンなどのスマートデバイスが必要とされるようになったわけと、スマートデバイスを活用できると思われる業種・職種、およびそれらの業種業態におけるユーザーニーズの変化とこれまでの課題について言及したい。

 現在のビジネスパーソンの大多数にとっての標準的な武器であるノートパソコンは、これまでにも多様な画面サイズ、重さ、特定用途向けなどにもカスタマイズされ、過去10年間でめざましい出荷を遂げ、デスクトップの座を順調に奪ってきた。近年ではモバイル接続が広く普及してきたために、ノートPCを企業外に持って出て作業をするモバイルワーカーやノマドワーカーを普通に目にするようになっていた。更に近年では、インターネット接続を中心に利用することに機能を絞った小型のネットブックが出荷数を伸ばした一時代があり、さらにモビリティを増した小型PCなど、モビリティを強く意識するデバイスとなってきた。

 その延長に物理キーボードを配さない、2つ折りではないタブレットが再登場することになる。再登場と書いたのは、かつても重くはあったが、業務端末としての特定用途向けにタブレットPCと名付けられたデバイスがあったからだ。その際には当然ながら業務利用が前提のモデルであったため高価で頑丈につくられており、現在のiPadやGalaxyTABに代表されるタブレットとは似ても似つかないデバイスであった。コンシューマベースで登場したiPadやGalaxyTABは軽くて機動性に優れ、機動も早く、重量も軽いため快適に使えるモノとして広く一般に普及し始めたのだった。

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