インフォテリアは9月12日、モバイル向けのコンテンツ管理システム(MCM)「Handbook」の最新版を発表した。9月25日より販売開始し、SaaS型で基本料金は「Standard」ライセンスの月額2万円と「Premium」の同9万円の2種類。1ユーザーあたり315円課金される。iOS、Android、Windows 8に対応。9月25日に日本語版、英語版、中国語版の提供を同時に開始する。
ストレージ利用料を定額とするオプションを、10月1日から販売することも併せて明らかにしている。
コンテンツ管理システムとは
最新版の「Handbook4」では、アカウントを持たない関係者とも、それぞれのモバイル端末上でコンテンツを 共有できる「ブックドロップ」機能や、コンテンツへのレーティングやコメントができる「フィードバック」機能、PDFやMicrosoft Officeファイルの全文検索機能、アンケート機能、ファイルを編集した際の操作履歴の取得機能などの新機能が加わった。
Handbook 4
また、従来の機能を強化した点として、PDFコメント機能でPDFファイルに写真の添付やテキストの入力が可能になった。そのほか、Studioでタブレットの操作が可能になったほか、iOS 7にも対応。ファイルサイズの上限を従来の100Mバイトから0.5Gバイトへと大幅に引き上げるなどの強化も図った。
代表取締役社長 平野洋一郎氏
インフォテリアで代表取締役社長を務める平野洋一郎氏は記者会見で「Handbookはすでに550社の実績があるが、双方向型のMCMとして情報共有などにも利用できるようになり、さらに多様な業種、職務で機能する」とアピールした。また、企業のMCM利用シーンが接続システム、ユーザー、使用シーンごとに以前より多岐にわたるようになってきたと指摘した。「すでに3700社の実績があるEAI(企業アプリケーション統合)ソフトウェア『ASTERIA』とともに、データ連携の分野で市場をリードする」(平野氏)。
アカウントを持たない関係者とも、それぞれのモバイル端末上でコンテンツを共有できる「ブックドロップ」機能
記者会見ではブライダル業界を例にHandbook4のデモを紹介した。「ブライダル業界では文字ではなかなか説明するのが難しい会場の雰囲気を視覚的に顧客に伝えることが重要となる。このため電子ブックで全方向の映像を見られるようにしている。これを期限付きという形で顧客に配布できるのが好評だ」(シニアプロダクトマネージャー 松村宗和氏)
デモではさらにHandbook 4の新機能である「PDFに画像やコメント添付する機能」などを使い、不動産業の営業担当者が報告書などを制作したり、資料の利用状況や評価を確認できるフィードバック機能の使い方を紹介した。