国内DBMS市場:2006年は3.4%増の1822億円、2007年以降は2%以下の成長

吉澤亨史

2007-09-04 21:54

 IDC Japanは9月4日、2006年の国内データベース管理システムの市場規模と2011年までの予測を発表した。これによると、2006年における国内データベース管理システム(DBMS)市場の規模は、前年比3.4%増の1822億円であった。

 2006年は、国内企業の収益回復が継続しており、また金融やインターネットサービス分野を中心とする大型投資案件もあり、システムの中核となるRDBMSへの投資が堅調だった。2007年以降は成長率が鈍化するが、ベンダー間の価格競争、マルチコアCPUの普及に伴うハイエンド市場の成長鈍化、オープンソースによるエントリー市場の吸収などのマイナス要因もあり、その後も成長率が大幅に拡大することはなく、年率2%以下の成長が続くとしている。

 国内DBMS市場を構成する機能別マーケットは、2006年の市場規模の順に、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)が1591億円、プレ/ポストリレーショナルデータベース管理システムが114億円、エンドユーザーデータベース管理システムが109億円、オブジェクト指向データベース管理システム/XMLデータベース管理システムが9億円であった。

 ベンダー動向では、OracleやMicrosoftといった大手グローバルベンダーを軸とする限られた市場を巡る競争が激化しており、数少ない大型案件や大手企業での一括契約、あるいは成長の期待される中堅市場などにおける競争が特に顕著であった。RDBMSベンダー別売り上げでは、Oracle、Microsoftが市場平均を上回る成長を示したほか、IBM、富士通、Sybaseも若干ながらプラス成長となった。

 RDBMS市場では、Oracleが2005年に引き続きシェア1位を維持したが、Windows RDBMS市場においては、Microsoftが5年ぶりの新製品となる「SQL Server 2005」を投入することで、旧製品のユーザーの需要も刺激し、初めてシェア1位を獲得している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

  2. ビジネスアプリケーション

    ITR調査結果から導くDX浸透・定着化-“9割の国内企業がDX推進中も成果が出ているのはごく一部”

  3. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  4. クラウドコンピューティング

    生成 AI リスクにも対応、調査から考察する Web ブラウザを主体としたゼロトラストセキュリティ

  5. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]