欧州連合(EU)の規制当局が、出版社および著者に対し、Googleの書籍スキャン検索プロジェクトに関する著作権の議論に加わるよう求めているとAssociated Press(AP)が報じている。
欧州委員会では、現地時間9月7日に著作権保持者らと会合を開いて当該の和解条件について論議する予定だ。この和解はGoogleが、米国の出版社と著者に1億2500万ドルを支払うことによって、著作権の保護はあるが絶版となっている書籍を、デジタル化して公開できる権利を獲得するというものだ。この和解を担当している裁判所は著作権保持者に対し、和解への参加を望まない場合は、米国時間9月4日までに申し出ることによって個々に離脱できる選択肢を提示している。Googleは現在流通している多くの作品について複数の出版社と協議しているほか、パブリックドメインの著作物をデジタル化している。
和解は10月に履行される予定となっているが、そうなれば著作権で保護された絶版書籍を、Googleが事実上独占することになると批判する人々もいる。Googleは、この和解によって図書館の棚に埋もれている数百万点規模の書籍にアクセスが拡大し、出版社と著者に利益をあげる新たな機会を提供することにもなると主張している。
米司法省は7月2日、提示されたこの和解案について正式な調査を始めたと発表した。
Googleの広報担当者はCNET Newsの取材に対し、Googleも欧州委員会の会合に参加する予定だと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ