IBMは米国時間2月3日、ヘルスケア企業向けの情報管理および共有ソフトウェアを開発するInitiate Systemsの買収で合意に至ったことを発表した。
Initiate Systemsのソフトウェアは、民間企業と政府機関の両方を顧客の対象にしており、いずれも異なるシステム間にまたがる膨大な量のヘルスケア情報の処理を目的としている。同社の「Interoperable Health」ソフトウェアは、ヘルスケア企業や政府機関が、患者の情報や臨床データをより短時間で発見、共有することを支援し、時間と費用を節約できるようになる。
同社の顧客には、ヘルスケアペイヤーからプロバイダー、処方薬の販売業者などが含まれており、その中には、カナダのアルバータ州のMinistry of Health and Wellness、Calgary Health Region、CVS/Caremark、Humana、ノースダコタ州の保健福祉省、ピッツバーグ大学医療センターなども挙がっている。
IBMのInformation Management部門ゼネラルマネージャーであるArvind Krishna氏は声明で、「Initiate Systemsのソフトウェアと業界の専門知識を加えることで、IBMは顧客に対して、患者の福祉向上に必要とされる情報の供給を低価格で包括的なソリューションとして提供可能となる。さらに、政府機関の顧客は、適時に効率的な手法で情報を収集し活用する能力を向上させ、市民にサービスを提供していけるようになる」と述べた。
金銭面の詳細は明らかにされていない。通常の規制当局による審査を経た後、買収手続きは2010年第1四半期中に完了する予定である。IBMは、同社のInformation Management部門にInitiate Systemsを統合する計画だと述べている。
さまざまなハイテク企業が、ますますヘルスケア部門への関心を示すようになっており、電子的な情報記録や管理へと移行している。Microsoftは2009年12月に、医療従事者向けにソフトウェアを供給しているSentillionの買収計画を発表した。
Initiate Systemsの買収は、IBMにとって、情報分析分野における30社目の買収となった。同社は過去2年の間に数々の新たな企業買収を進め、複数の企業の買収を抱えて2009年を終えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ