「Windows Vista SP1(Service Pack 1)では、exFATの対応やBitLocker機能の向上など、企業向けに強化された機能が多く提供される」--マイクロソフト Windows本部プロダクトマネジメント部 部長の中川哲氏は、同社が12月7日に開催したVista SP1および2007 Office System SP1の説明会にて、その概要をこう説明した。
マイクロソフト Windows本部プロダクトマネジメント部 部長の中川哲氏Vista SP1で強化されるポイントとして紹介されたのは4点だ。まず1点目は、新たなファイルフォーマット「exFAT」に対応したことだ。Windows 95ではFAT16が、Windows 98ではFAT32がサポートされたが、今回exFATに対応することで、「ファイルの書きこみ速度と削除速度が向上し、ファイルサイズも1ファイルあたり16エクサバイトまで対応する」(中川氏)という。
2点目は、スマートカードの認証方法に選択肢が増えたこと。これまでは、スマートカードにログインする際、暗証番号を入力していたが、SP1では指紋認証などのバイオメトリクス認証をサポートする。
3点目は、リモートデスクトップにアクセスする際のプロトコルとなるRDP(Remote Desktop Protocol)の通信効率が向上したことだ。SP1では、データの圧縮率を高めて送信し、リモートデスクトップでデータを解凍して表示する。これにより、RDPの通信量が25%から60%減少するという。
4点目は、ドライブを暗号化し、情報漏洩を防ぐためのBitLocker機能の向上だ。これは、Enterprise EditionおよびUltimate Editionのみの機能で、暗号化を解除するにはUSBを接続する。これまでのVistaでは、ブートボリュームのみを暗号化していたが、SP1ではブートボリューム以外の暗号化も可能となるほか、暗号を解くUSBにも指紋認証などの認証機能をつけ、安全性を高める。
一方のOffice SP1については、Office IME 2007の改善点が紹介された。まず、現在例外的な環境で辞書が破損する場合があり、文字入力の際に漢字変換ができないことや、文字変換の精度が著しく落ちることがあった。これに対し、辞書の自動復旧処理やマニュアルでの辞書修復機能を追加する。
また、コンピュータやアプリケーションの起動直後に、入力から変換までに数秒かかることがあったが、その速度も改善される。ただし、マイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部 Office製品マーケティンググループ シニアプロダクトマネージャ 飯島圭一氏によると、変換スピードを改善するにあたって学習情報格納のためのデータフォーマットを変更しているため、「学習情報は新規にIMEをインストールした状態と同様になる」とのことだ。飯島氏は、「速度とのトレードオフになるが、ユーザーからのフィードバックでは速度向上の要望が高かったため、パフォーマンスを優先した」と説明している。
Vista SP1は、すでにベータユーザーやMSDNの会員に向け、RC1(Release Candidate 1)が提供されており、一般向けにも12月10日(米国時間)にRC1が公開予定だ。実際のSP1は、2008年第1四半期後半のリリースを予定している。Office SP1については、近日中にリリースされる予定だ。
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