「Windows 8」の社外秘文書、ウェブに流出か--顔認識や起動時間改善など言及

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:編集部

2010-06-29 10:10

 Microsoftはまだ、「Windows」と数字の「8」を同じ文のなかで正式に使用していないが、複数のMicrosoftファンサイトでは、同社の主力OSである「Windows」の次期バージョンの詳細情報の一部と思われる内容が掲載されている。

 Francisco Martin Garcia氏は、自身のウェブサイトであるMicrosoft Journalに、「Microsoft Confidential」(社外秘)の印がついた、数枚のスライドを掲載した。認証手段としての顔認識や起動時間の改善といった、まだ極秘の次期OSの主要機能が論じられている。この情報によると、スレートやノートPCが1秒未満でスリープモードから再起動できるようにすることが目標であるという。

 同スライドでは、新しいOSが3Dディスプレイ、テレビへのワイヤレス接続、USB 3.0やBluetooth 3.0などの機能をサポートする予定であるとも記されている。米CNETはこれらのスライドの信憑性をまだ独自には確認できていないが、Microsoftの社内専門用語が使用されていることなどから、スライドの妥当性を裏付けている。

 Windows 8に対して検討中のその他の機能としては、ディスプレイが照明の変化に自動的に対応する環境光機能がある。Microsoftは、ユーザーのファイル、設定、アプリケーションを維持したまま、PCをデフォルト状態にリセットするための新しいメカニズムを検討中であるともされている。

 別のファンサイトであるMicrosoft Kitchenには、Appleに関する議論、スレート、ノートPC、およびオールインワンをターゲットとする計画、エネルギー効率改善の取り組みを含む、別の複数のスライドが掲載されている。これらのスライドの多くにも、2010年4月20日の日付がついている。

 Microsoft関係者から直ちにコメントを得ることはできなかった。

 Microsoftは、「Windows 7」以降の計画について明らかにしていない。同社は目下、Windows 7のマイナーアップデートである「サービスパック」に取り組んでおり、7月にテストを開始する予定だという。しかし、このアップデートは主にバグの修正からなるもので、重要な機能を追加するわけではない。2010年におけるMicrosoftの計画は主に、Windows 7の人気の高さをアピールすることと、「Windows Live Photo Gallery」や「Windows Live Movie Maker」など、無料でダウンロード可能な「Windows Live Essentials」プログラム向けに準備中のアップデートを宣伝することに占められている。同社は先週、新しいWindows Live Essentials(旧名「Windows Liveおすすめパック」)のパブリックベータ版を公開し、また、Windows 7の販売本数が1億5000万ライセンスに達したと発表している。

 同社デスクトップチームはWindows 8のリリース時期についてコメントしていないが、「Windows Server」チームは2009年の「Professional Developers Conference」(PDC)においてスライドを披露し、2012年ごろにWindows OSのメジャーリリースを行う予定だと述べていた。今月に入ってからも、MicrosoftのServer and Tools Business(STB)部門担当プレジデントであるBob Muglia氏が、次期サーバOSはメジャーリリースとなる予定で、これに対応するデスクトップ版とともに開発が進行中であることを米CNET Newsに認めたが、具体的なリリース時期は明らかにしなかった。

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