NTT、128ビットブロック暗号「Camellia」をオープンソースとして公開

目黒譲二

2006-04-13 19:47

 NTTは4月13日、128ビットブロック暗号アルゴリズム「Camellia(カメリア)」のNTT製ソースコードを、オープンソースとして無償でホームページ上に公開すると発表した。

 Camelliaは、2000年にNTTと三菱電機が共同で開発した128ビットブロック暗号で、世界最高レベルの安全性と、プラットフォームに依存しない高速なソフトウェア実装、世界最小かつ最高水準の処理効率を有するハードウェア実装が可能な、優れた実装性能を兼ね備えた暗号方式だ。現在主流の64ビットブロック暗号Triple DESとの比較では、安全性が非常に高く、処理速度が4〜5倍高速であることが確認されている。

 今回のオープンソース公開は、Camelliaを日本発の暗号技術として安全な高度情報流通社会を支える国際的な基盤技術に広めていくというNTTの方針に基づいて実施するものだ。Camelliaの利用者は、基本特許無償許諾契約を締結せずにCamellia基本特許を無償で利用できるようになった。

 NTTは今後、OpenSSLやLinuxをはじめとするオープンソースコミュニティに対してもCamelliaのオープンソースを提供し、早期にCamelliaが標準搭載されるよう働きかけを行う。また、Camellia搭載製品のラインアップ充実と展開を図るため、Camelliaを搭載する製品を開発、事業化する企業や法人に対して技術支援や導入支援などのサポートも提供するとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    業務マニュアル作成の課題を一気に解決へ─AIが実現する確認と修正だけで完了する新たなアプローチ

  2. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

  3. クラウド基盤

    信頼性と生産性を両立するアプリ環境の構築とは--先進的なIT戦略に取り組むためのガイドブック

  4. ビジネスアプリケーション

    現場の負担を軽減し、低コストでDXを支援するシステム--まずはAI-OCR活用の文書管理サービスから

  5. ビジネスアプリケーション

    組織全体にAIと生成AIの両方を組み込む方法--組織全体で自動化の活用により効率性と生産性を向上

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]