OpenOffice.orgコミュニティは6月7日、一部報道機関によって報じられた、オフィススイート「OpenOffice.org」に影響を与えるウイルスについて声明を発表した。
声明は、アンチウイルスソフトベンダーのブログで報告された、OpenOffice.orgのマクロ言語を使用したマクロウイルスについてのもの。
OpenOffice.orgコミュニティは、今回発見されたウイルスは、自己増殖しないことから、技術的にはウイルスではなく、ウイルスの作成が可能であることを示す実験的プログラムであり、このプログラム自体は破壊行為を行わないため、危険はないとの見解を示している。また、この実験的ウイルスは未知の問題ではないため、ソフトウェアパッチは必要ないという。
また、OpenOffice.orgは初期設定で、マクロを含むドキュメントを開く際には警告を表示して、ユーザーの許可なしにはマクロを実行できないようになっており、OpenOffice.orgを初期設定のまま使う限り、今回のウイルスが勝手に広がることはないとしている。
OpenOffice.orgコミュニティでは、今後同様の機能を利用するウイルスが発生する可能性があるとして、1)不用意に出所が不明なファイルを開かない、2)マクロ付きのファイルを開いたとき、「マクロを有効にしますか」というメッセージが表示されるが、「無効」を選択する、3)ウイルス検出ツールを導入し、パターンファイルを最新状態に保つ、の3点をエンドユーザーに呼びかけている。