シマンテックは8月2日、個人向けセキュリティ関連ソフトに関する説明会を開催した。説明を担当した米SymantecのTom Powledge氏は2006年後半にも予定している「Norton 360」について、「価格設定はまだしていないが、現在提供中のNorton Internet Securityよりも機能が多い。Norton 360の価格は、価値に見合った価格になるだろう」と語り、Norton Internet Securityよりも高い価格になることを示唆している。
Tom Powledge氏は、Symantecで個人向け製品のプロダクトマネジメントを担当するシニアディレクター。Nortonシリーズ全体を管理している。
Norton 360は、Symantecが「Genesis」(開発コード名)として進めてきたセキュリティソフトだ。当初はサブスクリプション形式で提供されるサービスになると見られていたが、「基本的にはパッケージソフトで提供される」(Powledge氏)もの。Powledge氏は「会員登録してお金を払えば、その後のアップグレードができる。ライセンスを買っていただくという意味で、われわれはサービスとしている」と説明している。
Norton 360には(1)システムセキュリティ(2)トランザクションセキュリティ(3)バックアップと復元(4)PCチューンアップ――の4つに区分された機能が搭載されている。その大きな特徴についてPowledge氏は、「これら4つの機能がオールインワンで提供されていることにある」と語る。それぞれの詳しい機能は以下の通り。
- システムセキュリティ=ウイルス対策、スパイウェア対策、侵入防止、インテリジェントファイアウォール、脆弱性評価
- トランザクションセキュリティ=フィッシング対策、クライムウェアからの保護、ウェブ認証
- バックアップと復元=ローカルバックアップ、オンラインバックアップ、ファイル/フォルダのバックアップと復元
- PCチューンアップ=最適化、メンテナンス、パフォーマンス
これらの機能についてPowledge氏は、「侵入防止、インテリジェントファイアウォール、脆弱性評価、オンラインバックアップなどは、競合製品にない機能」と説明する。またNorton 360の強みとしては、「サポートサービスに対してシームレスにアクセスすることが可能」(同氏)ことが挙げられる。サポートサービスはチャットなどで対応できるという。
Symantecでは、Norton 360を一環とするオンラインセキュリティ構想「Security 2.0」を進めている。説明会の中でPowledge氏は同構想についても触れた。説明の中でPowledge氏は、「myIdentity」「mySafeSearch」などのサービスの特徴を語っている。myIdentityは、「2要素認証の技術を使って」(同氏)ユーザーの認証をSymantecが行うというもの。mySafeSearchでは、サイト検索で表示されるウェブサイトの安全性をSymantecが評価するというものだ。