アップル、「iPhone 3.0.1」をリリース--SMSの脆弱性に対処

文:Jim Dalrymple(Special to CNET News) 翻訳校正:編集部(編集部)

2009-08-03 11:25

 Appleは米国時間7月31日、「iPhone」のSMS機能に存在したセキュリティ脆弱性を修正した。この脆弱性は、先日開催されたセキュリティカンファレンス「Black Hat」で、最も話題になった問題の1つであった。

 AppleのTom Neumayr氏は米CNETの取材に対し「複数の携帯電話プラットフォームに影響するSMS脆弱性について、情報が提供されたことに感謝する」と述べた。

 これに続けてNeumayr氏は「エクスプロイトのデモンストレーションから24時間も経たない今朝のうちに、われわれはiPhone上の問題を修復する無料のソフトウェアアップデートを発行した。報道は誤りで、このエクスプロイトが原因でiPhoneの制御が奪われ、個人情報が盗み出された例はない」とする。

 このセキュリティ脆弱性を悪用し、ハッカーらは悪質なSMSメッセージを使ってiPhoneを制御することが可能だった。制御を奪われたiPhoneは、電話をかけたり、テキストメッセージを送信したりなど、ほとんど何でもできる状態になる。

 この脆弱性が悪用される様子は、先週のBlack Hatでセキュリティ研究者のCollin Mulliner氏とCharlie Miller氏が披露した。Miller氏は、攻撃者がこの脆弱性を突いてiPhoneを乗っとれる原因は、同デバイスにおけるSMSメッセージの処理方法にあると述べる。また、同カンファレンスで研究者らは、SMS関連の脆弱性が、HTC、Motorola、サムスン製のWindows Mobileを搭載したスマートフォンにも影響することを、実演して見せた。

 Miller氏によると、脆弱性の情報がAppleに通知されたのは6週間前のことだったという。

 Appleによると、アップデートされた「iPhone 3.0.1」で問題が修復され、iPhoneにおけるメモリ処理が改善されたという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]