サンディエゴ発--Microsoftが初めての本格的なRFID(無線ICタグ)製品をリリースする準備を進めている。これは、企業のRFIDタグ管理に役立つソフトウェアパッケージとなるという。
Microsoftは、ミドルウェア製品「RFID Services Platform」を2006年初めに発表する予定だ。同製品は、RFID信号を検知するハードウェアと、その情報を解析するビジネスソフトウェアを接続するのに利用される。同製品は、Microsoftの技術に基づく製品を開発したいソフトウェアメーカーだけでなく、RFIDを自社システムに導入したい企業も対象としている。
MicrosoftのRFIDプログラムマネージャAlex Renzは米国時間8日、同RFID製品は.Net開発プラットフォームを基礎とし、デュアルプロセッササーバで稼働すると、CNET News.comに対して語った。また、同社のデータベースソフトウェア「SQL Server」と連係するという。
Renzは同製品の価格は明らかにしなかったが、市場では類似製品の価格がすでに下落し始めていることから、Microsoftもそうした傾向に追随する意向だと述べた。
「それほど高額にならないことを約束できるだろう」(Renz)
RFID分野には、新興企業だけでなく、技術界の最大手企業も次々に参入している。IBMやOracleがその例で、同分野に大きな投資をしている。
RFIDタグは、それぞれ信号を発して、任意の製品に関する基本的な識別情報を提供する。こうしたタグは、製造業者から流通業者へ、そこからさらに小売業者へと移動する製品を追跡するために、よく利用されている。
Microsoftは、小売業界の次世代技術導入を支援する「Smarter Retail Initiative」という取り組みを展開している。同社は、RFIDをこの取り組みの要と位置付けている。同社はまた、小売業界向けに開発されたWindows XP Embeddedにおいて、RFID技術をサポートする計画も発表した。
これとは対照的に、ユーザーの大半は、主要なビジネスパートナーから製品にタグを付与するよう強制されたという理由で、仕方なくRFIDを導入しているのが実状だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。