日本発の暗号方式「Camellia」をオープンソースコミュニティが採用

CNET Japan Staff

2006-11-09 14:35

 NTTは11月8日、2000年に同社が三菱電機と共同開発した128ビットブロック暗号アルゴリズム「Camellia(カメリア)」が、国際的なオープンソースコミュニティである「OpenSSL Project」が開発するSSL/TLSプロトコル用暗号ツールキット「OpenSSL toolkit」に採用されたことを発表した。

 NTTは2006年4月13日に、Camelliaをオープンソース化し、オープンソースコミュニティに対してソースコードを提供していた。

 NTTは今後、LinuxやFreeBSDなどを扱うオープンソースコミュニティなどに対してもCamelliaの採用に向けた活動を継続する。また、Camelliaを搭載した製品・サービスの開発を社内でも積極的に進める。Camellia搭載製品の開発や事業化、導入などを希望する企業との連携も図る。

 NTTによれば、OpenSSL toolkitにCamelliaが採用されたことは、「米国政府標準暗号であるAESと同等の安全性と処理性能を有する世界唯一の暗号方式としてCamelliaの位置付けがより確かなものになった」としている。

 SSLは、Netscapeが開発した暗号通信プロトコルであり、ネットで送受信されるデータを暗号化し、安心して通信が行えるようにする仕組み。TLSは、SSL 3.0の次期バージョンとして名称変更を行ったうえでIETFにより標準化された。

 現在のIEやFirefoxなどのブラウザにはSSL/TLSが標準で搭載されているため、ECサイトやネットバンキングなどのサービスを利用する際、暗証番号やクレジットカード番号、個人情報などの送信のためにSSL/TLSを使うケースが一般的。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

  2. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    ITR調査結果から導くDX浸透・定着化-“9割の国内企業がDX推進中も成果が出ているのはごく一部”

  5. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]