VMwareは9月10日(米国時間)、ホストOSを必要としないハイパーバイザー型の仮想化ソフトウェアで、サービスコンソールをも省いた次世代の仮想化ソフトウェア「VMware ESX Server 3i」を発表した。サービスコンソールの組み込まれていないハイパーバイザー型の仮想化ソフトウェアは、ESX Server 3iが初めてだという。
従来のハイパーバイザーソフト「VMware ESX Server」では、仮想化を実現するカーネル「VMkernel」と、インターフェース部分にRed Hat Linuxをベースとしたサービスコンソールが動作していた。今回発表した3iは、VMkernelのみで仮想化を実現し、サービスコンソールのないハイパーバイザーとなる。そのためサイズもコンパクトで、従来のESX Serverのサイズは約2Gバイトだったのが、3iでは32Mバイトとなった。
ハードウェアの監視は、サービスコンソールに代わるものとしてCIM(Common Information Model)をサポートする。
サービスコンソールが不要となることで、インストールの手間がなくなり、仮想化レイヤの管理が簡素化されるほか、セキュリティも強化される。ESX Serverでは、セキュリティパッチの半分以上はサービスコンソール部分だったという。
ESX Server 3も引き続き販売を続けるが、新タイプの3iは、Dell、IBM、Hewlett-PackardといったサーバベンダーにOEM提供され、各社がそれぞれのサーバに搭載した形で提供する。
3iは、年内にもサーバベンダーから提供開始される予定だ。VMwareでは3i単体での販売も予定している。