Adobeは米国時間6月25日、新しくFlashやマルチメディアコンテンツ再生のサポートが組み込まれたドキュメント作成ソフトウェア「Acrobat 9」をリリースした。
Acrobat 9は、MOVファイルやWMVファイルをFlashコンテンツに変換できるので、PDF内にオーディオコンテンツや3Dモデルなどとともに埋め込むことができる。無料の「Acrobat Reader 9」は映像の再生が可能なので、他のメディアプレーヤーを開く必要はなくなる。
すでにAdobeは、Acrobat 9のベータテスト版や、ウェブベースのワードプロセッサ、ウェブ会議およびデスクトップ共有ツール、PDF作成、5Gバイトのファイル保存機能が提供される新オンラインサービスの「Acrobat.com」を、6月初旬にリリースしている。
Acrobat.comとのコンビネーションにより、Acrobat 9では、複数ユーザーのコラボレーションが可能となり、オンラインでリアルタイムにドキュメントを共有できる。
Acrobat 9の新しい「PDF Portfolios」機能を使って、ユーザーはコンテンツをポートフォリオにドラッグ&ドロップし、豊富なレイアウトとプレゼンテーションオプションの中から選ぶことができる。
「Acrobat Pro Extended 9」にのみ搭載されるマッピング機能では、空間座標が維持され、ユーザーはロケーションにマークを付けて距離を測定できる。
また、新しいAcrobat 9では、ウェブページのスナップショットを取り込み、リンクやアニメーションを維持したまま、ページの全体または一部をPDFに変換することが可能になる。
開発者は、「Flex Builder 3」または「Flash CS3」を使って、レイアウトを調整できる。
Acrobat 9のラインアップは、以下の3バージョンが用意されている。Standardバージョンの価格は299ドル(アップグレード版は99ドル)、Proバージョンの価格は449ドル(アップグレード版は159ドル)、Pro Extendedバージョンの価格は699ドル(アップグレード版は229ドル)となっている。Pro Extendedには、インタラクティブなプレゼンテーションを「Microsoft PowerPoint 2007」に追加可能な、プラグインソフトの「Adobe Presenter」がセットされる。
Adobeは、無料のAdobe Reader 9の提供を、7月初旬に開始する予定も明らかにしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ