オープンソースプログラミングにとって最大級のライバルであるMicrosoftが、オープンソースソフトウェアの最大級の支持者であるApache Software Foundation(ASF)に資金提供を開始した。
「MicrosoftはASFのスポンサーとなる。これにより、ASFが管理者やその他のサポートスタッフに報酬を支払うことが可能になり、つまりはASFの開発者が素晴らしいソフトウェアを構築することに注力できるようになる」と、Microsoftのプラットフォーム戦略シニアディレクターを務めるSam Ramji氏は語った。同氏は米国時間7月25日、Open Source Conventionでの講演の中でこの動きを発表し、同社のブログ「Port 25」でもApacheの支援について説明した。
Apacheは依然として、ウェブサーバソフトウェア市場のシェアでMicrosoftをリードしている。しかしASFは、単に先駆者として首位を保っているだけでなく、競合相手よりはるかに多くのプロジェクトも抱えている。
はたから見れば、これが契機となって、BGMが盛り上がる中、両雄が正面衝突して大破するシーンが予想されるかもしれない。だが、ここは冷静に考えてみよう。
第1に、Microsoftの一部の関係者たちは長年にわたり、オープンソースソフトウェアを奨励するさまざまな発言を行ってきた(その一方で、別の関係者たちが否定的な発言を繰り返してきたにせよ)。Microsoftはプログラミング界に対し、Linuxで可能になっているのと同じように、Windowsを自由に使わせる意志はまったく持っていないようだが、一部のオープンソースコミュニティにおいて友好的なかかわりを試みてきた。