ミッショッンクリティカルにこそOSSを
Linuxを中心としたOSSがもたらすメリットは、そのコストの安さばかりが強調される傾向は否めない。しかし、Linux/OSSのメリットはそれだけではないはずだ。
なによりもOSSがOSSであるゆえんは、ソースコードを読めるという点にある。システムが障害を起こす原因はさまざまあるが、その障害の原因をソースコードから読み取ることもできるのである。
もし、障害の原因がどこにあるのか究明したい、その障害が二度と起こらないようにしたいというのなら、OSS導入を検討する余地はあるだろう。これが商用ソフトなら、どこに原因があるのか解明することはできないからだ。
「社会の重要なインフラ系のシステム、システムの停止が即ビジネスの停止を意味するミッションクリティカルなシステムにこそ、ソースコードを読むことができるOSSを活用すべきだと思っています」(阿部川氏)
メリットをもたらすMicrosoftとの提携関係
この1年でOSSの世界でもっとも大きな話題となったのが、NovellとMicrosoftと提携関係だ。2006年11月に発表された2社の提携は(1)技術開発、(2)知的財産の保証、(3)業務提携――という3つからなっている。(1)の技術開発では、次の分野の技術を共同で開発するというものになっている。〈1〉仮想化、〈2〉標準ベースのシステム管理、〈3〉ディレクトリとアイデンティティの相互運用性、〈4〉文書形式の互換性――の4分野だ。
〈1〉の仮想化は、Microsoftの仮想化ソフト「Microsoft Virtual Server 2005」と、かつて開発コード“Longhorn”と呼ばれていた次期サーバOS「Microsoft Windows Server 2008」の上で、SLESを仮想化ゲストとして組み合わせる技術、その反対に、SLESの上でWindows Server 2008を準仮想化ゲストとして組み合わせる技術だ。
〈2〉の標準ベースのシステム管理では、運用管理機能の標準規格である「Web Services for Management」(WS-Management)を両社それぞれの運用管理ソフト「Novell ZENworks Orchestrator」と「Microsoft System Center Operations Manager 2007」に統合する予定となっている。
〈3〉のディレクトリとアイデンティティの相互運用性では、やはり標準規格の「Web Services for Federation」(WS-Federation)などの標準ベースのプロトコルを利用して、「Novell eDirectory」と「Microsoft Active Directory」を共通で行うというものになる。
〈4〉の文書形式の互換性とは、OSSのオフィスソフト「OpenOffice.org」がサポートするOpenDocumentファイル形式(ODF)とMicrosoftのオフィスソフト「Microsoft Office」がサポートするOpenXMLファイル形式を双方向に変換するツールを開発して、両ファイル形式間のデータ変換を向上させるというものになる。
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