日本OSS推進フォーラム(代表幹事・桑原洋氏・日立製作所特別顧問)は3月15日、アルゴ21、NEC、NTTデータ、日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)、日本IBM、日立製作所、富士通のトップからなる幹事団、有識者で構成される顧問団による第4回会合を合同で開催した。
この会合で、サーバ、デスクトップ、人材育成の3つの部会での2007年度の活動案が承認された。また同会合では、OSS活用のすそ野を広げるとともに中堅・中小企業を含むユーザー企業を対象に、普及浸透を目指すために、新たに「ユーザー連携検討チーム」を設置されることが承認されている。なお、同フォーラムの各部会は、日本国内に加えて、中国、韓国と協調する北東アジアOSS推進フォーラムでも具体的な成果を出すことも視野に入れて活動している。
サーバ部会での2007年度の目標は、「トップシェアに向けた開発・評価・普及活動の推進と北東アジアOSS推進フォーラムWG1での共同開発の着実な実行」が立てられている。具体的な活動としては、北東アジアOSS推進フォーラムのサーバ関連活動と連携した日中韓共同プロジェクトの推進、セキュリティ面での課題の洗い出しやセキュリティロードマップの作成などを上げている。
デスクトップ部会の目標は、2006年度に実施したLinux/OSSデスクトップ普及を阻害している課題抽出の結果を踏まえて、具体的な成果を直接・間接的に創出していくとしている。具体的には、シンクライアントにおけるOSSデスクトップの活用調査、IPAが実施する「Linuxディストリビューション仕様記述様式に関する調査」の支援、OpenOffice.orgをはじめとするOSSアプリケーションやOSS上で動作するアプリケーションの普及促進などを掲げている。
人材育成部会では、教育機関などとの連携体制を構築することを目標にしている。具体的な活動としては、IPAと連携したモデルカリキュラム調査の実施、北東アジアOSS推進フォーラムの人材育成活動との連携をあげている。
新設されるユーザー連携検討チームでは、フォーラムの活動成果を中心に、地方も含んだ普及啓蒙セミナーの開催、OSS活用に関する要望をセミナー開催時にアンケートや意見交換会などで収集して、調査・分析などを行うとしている。