F-Secureは、Macユーザーをターゲットにしてまん延しつつある、危険なソフトウェアアプリケーションに注意するようにとの警告を出している。
F-Secureのセキュリティ専門家が、米国時間1月15日に掲載したブログによれば、この「MacSweeper」というアプリケーションは、ユーザーのMacをクリーンに保てるとアピールしてはいるものの、実際は“常に”ユーザーのシステムに不具合が発見されたと主張し、不正なファイルやスパイウェアを削除するため、金銭の支払いを求めてくる。
「これは詐欺である。たとえ(Windowsを搭載する)PCでMacSweeperのホームページを訪れて、“スキャン”をクリックしたとしても、Macにしか存在しない、system_root/homeなどのフォルダにセキュリティ上の脆弱性が発見されたと知らせてくる。これはいかさま行為だろうか?全くその通りである」と、F-Secureは警告する。
さらに、F-Secureは、MacSweeperの会社概要が、セキュリティ大手のSymantecのホームページから、そのままコピーして掲載されたものであるとも指摘している。
F-SecureのセキュリティレスポンスマネージャーであるPatrik Runald氏は「たまたまMacSweeperのホームページを訪れ、MacSweeperをダウンロードしてセキュリティスキャンを実行すると、駆除されねばならないものが見つかったと、いつでも知らせてくる」と、メールインタビューで答えている。
ユーザーが“駆除”ボタンをクリックすると、MacSweeperは、製品の“恒久”サブスクリプションを39.99ドルで購入するように勧めてくる。
Runald氏は「製品の特性を考慮するに、クレジットカードについての詳細情報を決して伝えたりしないようにと勧めておきたい。(MacSweeperの)キーコードなどを入手できるかもしれないが、把握されたクレジットカードの詳細情報が、将来どのように用いられるのかはわからない」と警告している。
F-Secureは、MacSweeperについて、Macユーザーを狙って開発された、初の危険なクリーニングツールであり、悪質コード作成者も注目するほど、Macプラットフォームのユーザーが増加したことを示しているとも分析する。
MacSweeperへの懸念は、他にもMac OSX Hintsフォーラムへの投稿などで表明されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ