アップル、「QuickTime」「iPhone」「iPod touch」の脆弱性を修正

文:Elsa Wenzel(CNET News.com) 翻訳校正:大熊あつ子、佐藤卓、小林理子

2008-01-23 22:11

 Appleは米国時間1月15日、同社のメディアプレーヤー「QuickTime」と、「iPhone」および「iPod touch」について、2008年に入って初めてとなるソフトウェアアップデートを公開した。

 今回の「QuickTime 7.4」へのアップデートは、「Windows」版と「Mac」版の両方が対象で、悪意あるムービーファイルを開くとシステムが乗っ取られる脆弱性の修正を目的としている。

 「Apple Downloads」のリストには、「Windows XP」と「Windows Vista」、および「Mac OS X 10.3.9」以降向けのアップデートファイルが掲載されている。Macユーザーであれば、Appleが提供するソフトウェアのアップデート機能を利用してダウンロードすることも可能だ。

 QuickTime 7.4で対応した既知の4つの脆弱性のうち、圧縮技術「Sorenson 3」で圧縮されたビデオファイルの処理、ムービーファイル内の「Macintosh Resource」レコードの処理、および「Image Descriptor」(IDSC)アトムの解析の3件が、メモリ破壊に関する問題だった。また、もう1件の脆弱性は、圧縮されたPICT画像ファイルを処理する過程で生じるバッファオーバーフローの問題だ。

 しかし、今回のアップデートでは、1月上旬にイタリアの研究者Luigi Auriemma氏が公表した、QuickTimeのストリーミングメディアプロトコルに関する脆弱性は修正されていない。

 AppleによるQuickTimeの前回のアップデートは、2007年12月13日だった。

 Appleはまた、iPhoneとiPod touchのアップデートも公開した。これは、「Passcode Lock」機能を強化し、正しいパスコードを入力しないとアプリケーションを起動できないようにするとともに、ユーザーがウェブブラウザ「Safari」でうっかりフィッシングサイトにアクセスするようなことをなくし、重要なデータを漏えいする事態を防ぐことが目的だ。

 iPhoneおよびiPod touch用ソフトウェアのバージョン1.1.3は、最新版「iTunes」経由でのみダウンロードできる。アップデートを検出したiTunesはこれを自動的にダウンロードし、iPhoneまたはiPod touchがコンピュータに接続されると、アップデートをインストールするかどうか尋ねる画面を表示する。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]