日本ユニシスと紀陽銀行は5月6日、Microsoft Windows ServerおよびSQL Serverをベースとした「新勘定系システム」を開発し、5月4日から稼働を開始したと発表した。
今回、両社が共同で開発した新勘定系システムは、日本ユニシスによる「BankVision」と呼ばれる勘定系システムプラットフォームをベースにしている。BankVisionでは、オブジェクト開発技法のコンポーネント化を実装し、銀行業務に最適なオブジェクトを導出。これらをSOAの考え方に基づきサービス単位でコンポーネント化することにより、柔軟性の高いシステムを実現している。また、テーブルウェア化の採用により顧客層に応じたきめ細かい新商品、新サービスの提供や銀行経営戦略、収益構造変革へのスピーディな対応が可能という。
今回の新勘定系システムについては、2005年11月に紀陽銀行と日本ユニシスが結んだBankVision採用の基本合意に基づき、2007年10月から導入準備を開始していたという。また、製品としてはWindows Server 2008とSQL Server 2008を利用しており、BankVisionとしては最新インフラの採用になるという。
日本ユニシスは、長年にわたり地域金融機関向けのパッケージを提供しており、特に地方銀行においては数多くの採用実績を持つとする。BankVisionについては、2007年5月に稼働した百五銀行、2009年1月に稼働した十八銀行、2010年1月に稼働した筑邦銀行に続き4行目の稼働となる。紀陽銀行の新勘定系システムの運用は、日本ユニシスが提供する共同アウトソーシングセンターに委託する。