Googleの「Chrome」が足場を固める前に、それを食い止めるためにMicrosoftが「Internet Explorer」でもっと小さくて、速くて、軽いバージョンを開始したとすれば、それは賢明な動きとなるだろうか?
筆者はこの数週間、Internet Explorer(IE)8 の「Beta 2」とGoogleの「Chrome」ベータ版をかじってみた。そして次のような使用パターンに陥っている:IE8は日常使う、主力のブラウザである。しかしウェブサイトをすばやくチェックしなければならないとき、私はChromeを使う。
Chromeが本当にIE8より大幅に速いのかという点については、堂々めぐりの議論がだいぶなされているようだ。人々はあらゆる面で論争に加わっている。しかし、「XP SP2」を搭載した私の頼りになる昔なじみの「ThinkPad X60」上では、Chromeは明らかに速い――ロードするときと、サイトに辿り着くまでの両方に関してである。
筆者が最後に聞いた情報によると、IE8チームは11月とするウェブ上でのリリース(RTW)予定日に向かって進んでいる。Googleが突然Chromeを導入したことで、このスケジュールが狂ったかどうかが気になる。少なくとも、Chromeのスピード、サイズ、そしてシンプルで素早いインストレーション体験は、IE8チームを立ち止らせたのではないかと思うのだ。
したがって筆者はIE関係者に対し、Chromeのために、IE8で「IE Lite」のようなものとまではいかなくとも、何からの変更を加えるよう検討することになったかと質問した。Microsoftの広報担当者から届いたその答えは、明確な「ノー」であった。以下のとおりである:
「パフォーマンスに関してはいくつかの側面がある。われわれはInternet Explorer 8 Beta 2でパフォーマンスを提供するために資金を投じた。これにはJavascriptエンジンの最適化や、ロード中にページを「ブロック」する可能性がある問題を除去することが含まれる。この「ミリ秒」パフォーマンスに関しては間違いなく正しい方向に進んでいるが、それとともに、たとえば住所に基づき地図を調べる際に、そのクリックやステップの数を8回から2回に減らすことで、ユーザーの作業がさらに素早く完了するように助けている。われわれの顧客にとっては、「light(軽い)」になることよりも、「right(的確)」になることのほうが重要性が高いと考えている。
「Microsoftは引き続き、Beta 2を通じて開発者と顧客の両方からフィードバックを収集する。追加的なリリースは、同プロセスの間に受け取ったフィードバックに基づくものとなる。」
Microsoftが顧客は「軽さ」より「的確さ」を好むという主張についてどう思いますか?この2つは本当に互いを排除する必要があるのか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ