私の場合、Windows XPを使用する時間とWindows Vistaを使用する時間の割合は半々くらいとなっている。しかし、正直なところ私は、100日のうち99日はVistaの方を使いたいと思っている。というのもVistaの方がXPよりも安全であり、見た目も優れており、少なくともXPと同等の速度で動作するためである。
Vistaのパフォーマンスは、そのリリース時から酷評されているものの、ちょっと手を入れるだけで、よく行う操作をほんの少し高速化できるという比較的簡単な方法があるのだ。以下に紹介するティップスを使うことで、あなたの作業時間も少しばかり短縮できるようになるはずである。
#1:暗号化/復号化のオプションをコンテキストメニューに追加する
プライバシーを守るためにファイルやフォルダの暗号化を多用しているというのであれば、レジストリキーを変更し、こういった機能を右クリックで呼び出せるようにすることができる。なお、レジストリの変更には常にリスクが伴うため、復元ポイントを作成することで事前にバックアップを取得しておいてほしい。復元ポイントを作成するには、Windowsキーを押下した後、「systempropertiesprotection.exe」と入力し、Enterキーを押下する。そして[作成]をクリックし、復元ポイントの名前を入力した後、もう1度[作成]をクリックする。
レジストリのバックアップが取得できたのであれば、Windowsキーを押下した後、「regedit」と入力し、Enterキーを押下する。そして以下のキーを選択して開く。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
右側のペインを右クリックし、[新規]−[DWORD(32ビット)値]を選択し、「EncryptionContextMenu」という名前を設定する。そしてこの新しいエントリをダブルクリックし、その値として「1」を指定した後、[OK]をクリックする。この後、システムを再起動すれば、ファイルやフォルダを右クリックするだけで暗号化/復号化のオプションが表示されるようになっているはずである。
#2:DOS時代の8.3形式のファイル名に対する互換性を無効化する
Vistaシステムにおけるハードディスクはほとんど、旧式のFAT32形式ではなくNTFS形式でパーティションが割り当てられているはずである。しかしVistaでは、DOSや初期のWindowsバージョンで用いられていた8.3形式のファイル名規約を未だにサポートしているのである。あなたがまだDOS時代の16ビットプログラムを実行しているのであれば、このことをありがたく感じるだろうが、ほとんどの人々にとってこういった下位互換性は無用の長物のはずである。そして、この機能を無効化することで、ファイルアクセスを少しだけ高速化することができるのだ。
これには、上記1番で説明した方法で復元ポイントを作成し、レジストリエディタを起動した後、以下のキーを選択して開く。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\FileSystem
「NtfsDisable8dot3NameCreation」という名前のキーをダブルクリックし、その値を「0」から「1」へと変更した後、[OK]をクリックする。