10月22日は、最新版のWindowsが公式にリリースされる重要な日だ。このOSが、Microsoftに栄光の日々を取り戻す救世主になると言う人も多い。多くの人が、このOSはWindows Vistaが残した汚れをほとんどきれいにしてくれるだろうと述べている。私や他の何人かは、Windows 7が多くの評論家が声高に主張しているような成功を収めるかについては懐疑的だ。この記事では、Windows 7が失敗に終わりうる10の理由を挙げてみることにする。
1:Vistaに似すぎている
私は、実際にVistaを好んでいるPCユーザーに出会ったことがある。あるいは、Aeroが最高のインターフェースで、ユーザーアカウント制御(UAC)が究極のセキュリティだと考えているマニアも中にはいるかもしれない。しかし真実は、VistaはひどいOSだというものだ。そして、驚くべきことに、Windows 7はVistaにそっくりなのだ。確かに、Microsoftは多くの修正を加えている。しかし平均的なユーザーはそれに気づかないはずだ。彼らはAeroのインターフェースやUACを目にして、この最新OSを毛嫌いし始めるだろう。それも無理もないことだ。MicrosoftはVistaと決別すべきだったのだ。Vistaを改善するのではなく、(Microsoftの最高のOSである)XPを選び、ハードウェアの認識率を上げ、インターフェースを改善するなどの努力をすべきだった。残念ながら、Windows 7は見た目も動作もVistaに似ているというだけで、ずいぶんと苦労をすることになるだろう。
2:コストが高すぎる
ユーザーは、OSそのもののコストだけでなく、必要要件を満たすハードウェアのコストにもしらけることになるだろう。確かに、Vistaを動かすことのできるハードウェアであればWindows 7も動作する。しかし、多くの人はまだXPを使っており、そのハードウェアはWindows 7には不十分だ。私が知る限りでは、経済状況はまだ思わしくなく、世の中では経費節減が進められている。OSと新しいマシンの両方にコストがかかるというのは、ほとんどの人にとっては問題外だろう。そして、多くの企業はいまだにXPを使い続けている。
3:依然としてあまりにもXPが使われている
前項の続きになるが、依然としてMicrosoftのOSの主役はWindows XPだ。2009年2月に行われた調査によれば、ビジネスで利用されている企業の71%以上でまだXPが使われている。Forresterの調査では、Windows VistaはビジネスOSとしての座をXPから奪うとされていた。しかし、そういうことはついに起こらなかった。Microsoftが世界中のビジネス用PCからXPをなくす唯一の方法は、サポートを終了することかもしれない。しかし、Windows 2000のサポートが切れたとき、ユーザーが使い続けるのを止めることができただろうか?答えはノーだ。実際、まだWindows 2000を使い続けているユーザーもいる。しかし全体としては、XPは依然としてWindows OSの王座を維持している。
4:エディション構成が分かりにくい
あなたが欲しいのはWindows 7のどのエディションだろうか。Professionalが良さそうだと思ったが、必要な機能がない?では、Ultimateが必要なのかもしれない。Starterは、例えば「Windowsを初めて使う」人や、「もっとも安いバージョン」を求める人に適したエディションに思えるかもしれないが、実際にはこれはネットブック用のものだ。エディションを選ぶ際には、次のように考える必要がある。
- Starterはネットブック用
- Premiumは何も要らない人向け
- Professionalは、家やオフィスで働く必要のある人向け
- Ultimateが本来Windowsが売るべきもの
Vistaが売り出された時のことを思い出す。必要なエディションを選ぶ作業は、ほとんどマトリックスやスプレッドシートを作る必要があるほど複雑なものだったが、そこまでしても間違う人も多かった。